ENEOSとTOPPANホールディングスが推進する古紙バイオエタノール事業の最新動向

ENEOSとTOPPANホールディングスが共同で進める注目のバイオエタノール事業

ENEOS株式会社とTOPPANホールディングス株式会社が手掛ける新しい古紙を原料としたバイオエタノール事業が進展しています。IHIのグループ会社である株式会社IHIプラントが、このプロジェクトにおける糖化発酵プロセスのパイロットプラントの設計・調達・建設（EPC）業務を受注し、実証事業の実現に向けて動き出しました。

古紙を原料としたバイオエタノールの重要性

近年、カーボンニュートラルが注目される中、バイオエタノールは持続可能な燃料としての期待が高まっています。従来のバイオエタノールは可食作物を原料とするため、食糧問題と直結していましたが、古紙などの非可食のセルロースを原材料とすることで、これらの課題を克服できます。安定供給が可能となり、CO₂の排出を削減する効果も期待されます。

本実証事業は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）の「バイオものづくり革命推進事業」として採択され、今後の展開が大変楽しみです。

進行中のプロジェクトと目指す目標

具体的な実証プラントの設計には、前処理プロセスと糖化発酵プロセスが含まれています。ENEOSはTOPPANとの連携によって、前処理段階での不要物質の除去や繊維成分の抽出精度の向上に寄与し、糖化発酵プロセスにおいては原料を連続して投入し、エタノールを効率的に抽出することを目指しています。

このパイロットプラントは、日本製紙株式会社の富士工場内に建設される予定で、1日当たりの古紙投入量は約1～3トン、バイオエタノールの生産量は約300リットルを想定しています。プラントは2027年の前半に稼働を開始することを目標にしています。

IHIグループのビジョンと社会への貢献

IHIグループは、「技術をもって社会の発展に貢献する」という経営理念を持ち、エンジニアリングサービスを通じて多様なソリューションを提供しています。特に持続可能な脱炭素エネルギーの転換を進め、2050年までにカーボンニュートラル社会の実現に寄与することを目指しています。

このプロジェクトは、未来のエネルギーを考える上での重要なステップとなることでしょう。今後の成果に期待が高まります。

まとめ

ENEOSとTOPPANホールディングスによる古紙を原料としたバイオエタノールの実証事業は、持続可能なエネルギーへの移行の一環として、大きな意義を持っています。IHIプラントの技術がその基盤となることで、実用化への道が一段と近づいています。これにより我々は、より環境に優しい未来へと歩みを進めることができるでしょう。

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