アルパカ社がSBI証券との提携を発表
フィンテック企業のアルパカ社が、株式会社SBI証券への米国株式取引に関する取次サービスの提供を開始すると発表しました。この提携により、アルパカ社が持つ金融インフラがSBI証券のプラットフォームに統合されることで、さらなる投資機会の創出が期待されています。
アルパカ社の背景と展望
アルパカ社は、共同創業者の横川毅氏と原田均氏が米国で創立した企業で、その目標は「地球上のすべての人に金融サービスを開放する」としています。過去には、世界40カ国で600万人以上の個人投資家に対して、グローバル証券へのアクセスを提供してきました。そして、直近では英国やEU域内での証券ライセンスを保有するWealthKernelの買収にも合意しており、グローバルなサービス体制のさらなる拡大を図っています。
SBI証券の役割
一方、SBI証券は「業界最低水準の手数料で業界最高水準のサービス」を魅力として、日本の個人投資家に対して利用しやすい金融商品を提供してきています。預り資産残高は50兆円を超え、ネット証券業界においてトップの地位を占めています。最近では新NISAにおいても米国株式やETFの売買手数料を無料にするなど、投資のハードルを下げる施策を次々と打ち出しています。
提携の意義
この度の提携は、両社の開発目標やビジョンが一致するものといえます。アルパカ社は、グローバル資産へのアクセスの改善を図り、SBI証券は日本の投資の裾野を広げることを目指しています。アルパカ社のCEOである横川氏は「日本最大級のネット証券との提携は意義深い」とコメントしており、今後も金融機関と連携し、安定的で拡張性のある取引基盤を提供すると述べています。
アルパカ社について
アルパカ社は、米国と日本を含む数カ国で証券会社登録を有し、株式やETF、債券、オプション、さらには暗号資産の取引基盤を整備したフィンテック企業です。280社以上の金融機関にサービスを提供し、600万以上の証券口座を支えています。また、業界トップクラスの投資家から1.7億ドル(約243億円)を調達するなど、資金面でも強固な基盤を築いています。
新しい取引サービスの提供開始により、個々の投資家にどのような影響を与えるのか、今後ますます注目が集まることでしょう。この提携がもたらす可能性に期待を寄せている投資家が多い中、アルパカ社とSBI証券の取り組みは注目すべき事例といえます。