東京藝術大学奏楽堂、大規模改修へ向けネーミングライツパートナー募集
歴史と伝統を誇る東京藝術大学奏楽堂が、大規模改修に乗り出します。1998年の竣工以来、多くの音楽家やアーティストを支えてきた奏楽堂ですが、老朽化が深刻化。舞台機構や音響設備、客席など、施設全体の改修が急務となっています。
しかし、改修費用は約10億円にのぼり、大学単独では賄いきれません。そこで、奏楽堂のネーミングライツを導入し、民間企業の協力を得ることを決定。ネーミングライツパートナーを募集することになりました。
奏楽堂は、東京音楽学校時代から続く歴史を持つ、東京藝術大学の象徴的な施設。可動式の天井や洗練された音響システムを備え、クラシックから現代音楽まで幅広いジャンルの公演に対応できる、まさに芸術創造の拠点です。近年では、美術や映像など、音楽にとどまらない総合的な舞台芸術の発表にも活用されています。
改修後は、さらに充実した設備と環境で、学生やアーティストの育成、そして、より魅力的な公演の開催を目指します。このプロジェクトは、日本の芸術文化の発展に大きく貢献するだけでなく、上野公園という文化ゾーンの活性化にも繋がる重要な取り組みと言えるでしょう。
改修の必要性と規模
老朽化した舞台機構、可変天井、照明、音響設備はもちろん、快適な鑑賞体験のための客席、空調設備なども改修対象です。改修費用は、大学予算と国からの補助金だけでは賄いきれない10億円規模。ネーミングライツによる民間資金の導入が不可欠となっています。
ネーミングライツのパートナーに期待すること
ネーミングライツパートナーには、年間6000万円以上のネーミングライツ料の支払いが求められます。契約期間は5年以上を予定。奏楽堂の愛称には「奏楽堂」の名称が含まれることが望ましいとされています。例えば、「〇〇奏楽堂」や「〇〇ホール(奏楽堂)」といった命名が考えられます。
パートナー企業には、奏楽堂の名称を使用する権利に加え、施設を利用したプロモーション活動を行う権利も付与されます。東京藝術大学は、年間約40万人の来場者、そして上野公園を訪れる年間1000万人以上の観光客への効果的な広告展開を期待しています。
新しい愛称の掲示・表示
新しい愛称は、奏楽堂の外構や外壁、コンサートスケジュール冊子、コンサートチラシ、大学内の案内看板、上野公園内の総合情報版など、様々な場所で広く掲示・表示される予定です。
募集期間と応募方法
ネーミングライツパートナーの募集期間は、令和6年10月25日から令和7年3月31日まで。応募を希望する企業は、募集要項に基づき、必要書類を提出する必要があります。詳細な募集要項や奏楽堂の立面図は、東京藝術大学のウェブサイトで確認できます。
この募集は、単なる資金調達にとどまりません。日本の芸術文化を支える歴史的建造物を未来へ繋げる、重要なプロジェクトです。多くの企業からの応募が期待されます。
問い合わせ先
東京藝術大学経営改革プロジェクト課
〒110-8714 東京都台東区上野公園12-8
E-mail:k-pro[at]ml.geidai.ac.jp([at]を@に置き換えてください)