KongがAPIとAIの強化を目指す新技術を発表
Kong Inc.は、2024年9月11日から12日に掛けて開催される年次イベント「Kong API Summit 2024」にて、企業がAPIとAIを最大限に活用できるような最新の製品アップデートを発表しました。この発表には、Kong Konnectという統合APIプラットフォームに関連する新機能が多数含まれています。
Kong Konnect: APIとAIの統合プラットフォーム
Kong KonnectはAPIとAIアプリケーションの統合された管理を目的としています。このプラットフォームは、企業向けの高機能なAPI管理ソリューションを提供し、特にセキュリティとパフォーマンスの面での強化が図られています。主な機能として、APIの可視化を進めるKonnect Service Catalogや、AWSとAzureでのグローバルなAPI展開をサポートするDedicated Cloud Gatewaysが注目されています。
最新機能の概要
- - Kong Gateway 3.8: APIのメモリとCPU使用量を大幅に削減し、可観測性を高めました。
- - AI Gateway 3.8: AI応答の速度を20倍にするセマンティックキャッシングを導入し、セキュリティを強化する機能も追加。
- - Kong Insomnia 10: API設計とテストの効率を高め、生産性とセキュリティを向上させました。
Kong Gateway 3.8の特徴
Kong Gateway 3.8は新しいインクリメンタル・コンフィギュレーション・シンク機能を搭載しています。これによりメモリとCPUの使用量を削減し、設定処理を迅速化できます。また、JSON脅威保護プラグインやmTLS対応のセキュリティ強化機能も追加され、より安全なAPI管理が実現しています。
具体的な機能
- - メモリ・CPU使用の削減: より効率的なAPI運用を促進します。
- - セキュリティ強化: 新たなセキュリティプラグインの導入により、APIの保護が強化されています。
- - 可視化: OpenTelemetryに対応しており、パフォーマンスの可視化と最適化が可能です。
AI Gateway 3.8の進化
AI Gateway 3.8には、API応答時間を最大20倍に向上させる特徴的なセマンティックキャッシング機能があります。また、不適切なプロンプトをブロックするプロンプトガード機能により、セキュリティも大幅に強化されています。これらの機能により、企業はより迅速かつ効率的なAIアプリケーションの開発が可能です。
コスト効率の改善
AI Gatewayの新機能により、計算コストを効果的に削減しながら、開発の効率化も図れます。
Kong Insomnia 10: 開発の強力なサポート
Insomnia 10は、APIの開発、テスト、デバッグを効率化するための最新バージョンです。新たに導入されたコレクションランナー機能によって、無制限のコレクション実行が可能になり、API開発者の生産性が大きく向上します。AIランナーを使えば、最大20倍の速度で開発を支援し、プロジェクトのセキュリティを強化できるガードレールを提供します。
開発者の効率的な支援
- - 無制限のコレクション管理: 効率的に複数のリクエストを同時に処理。
- - 検証機能の強化: APIの品質と信頼性を高めるために、詳細なテスト結果の検証機能を搭載。
Kong Dedicated Cloud Gatewaysについて
このプラットフォームは、マイクロソフトのAzure及びAmazonのAWSにおいて、24地域で利用可能です。この新しいデプロイメントオプションにより、APIおよびAIのパフォーマンスが向上し、企業が市場の変化に迅速に対応できるようになります。
速さと高可用性の実現
Dedicated Cloud Gatewaysを利用することで、APIおよびAIトラフィックの管理が円滑に行えるため、企業のイノベーションが加速するでしょう。特に、マルチクラウド環境において、高可用性とセキュリティが高められます。
結論
Kongの新しい製品アップデートは、企業がAPIとAIを駆使してイノベーションを加速するための手助けとなることを目指しています。これにより、企業は市場での競争力を高め、デジタル体験を向上させることで、さらなる成長を遂げられるでしょう。詳細については、Kongの公式ウェブサイトやプレスリリースをご覧ください。