釜石市ワーケーション施設
2023-12-20 11:00:06
釜石市の新しい挑戦、企業向けワーケーション施設の設計者決定
釜石市の新たなワーケーション施設計画
岩手県の釜石市は、地方創生の一環として企業向けの新しいワーケーション施設の設計者を公募し、最優秀者を選定しました。この施設は、多様なアクティビティが可能な4つのワークゾーンを備え、地域の魅力を活かしたセミパブリックな広場「コモンパティオ」を設けるなど、これからのワーケーションの枠組みを拡張することを目指しています。
人口減少への挑戦
釜石市は、震災前には92,000人以上の人口を有していたものの、現在では30,000人を下回っています。この厳しい現状に直面している釜石市では、「かかわり人口」を地域に呼び込む施策として、ワーケーションや企業研修の誘致に力を入れています。最近では、2023年度だけで釜石市に252名もの企業からのワーケーション客を誘致することに成功しました。これにより、地域の活性化を図る狙いがあります。
公募と選考の経過
この新たな施設計画は、全国の若手建築家を対象にしたプロポーザルを通じて進められ、計93者が応募しました。11月23日には公開プレゼンテーションが開催され、6名の候補者の中から最優秀者が選ばれました。審査委員には、著名な建築家や大学教授らが名を連ね、専門性豊かな視点で審査を行いました。この選考プロセスは、地域に寄与する建築がいかに重要であるかを改めて示しています。
選ばれた設計はどのようなもの?
最優秀者に選定されたのは株式会社ihrmkで、彼らの提案名は「緑、人、地域:あつまり、つながる、ネマルのワッカ(WORK-KA)」です。このコンセプトは、釜石全体がオープン・フィールド・ミュージアムとなることを目指しており、地域と人のつながりを重視した設計が特徴です。
提案では、さまざまな活動を促進するための異なるレベルの空間を連続的に配置し、利用者がさまざまな働き方を実現できるよう工夫されています。また、かまいしDMCの今後の事業展開にも関連性が高く、期待が寄せられています。
これからのスケジュール
釜石市は2021年に開設したワーケーション施設「Nemaru-Port」の成功を受け、その第二弾となる施設の開設を進めています。基本設計は2023年度中に発注され、2024年度には実施設計と施工が一括発注される予定です。そして、2025年4月には新たな施設がオープンする計画です。
ワーケーション事業の拡大と地域貢献
この新施設は単なるワーケーションの場だけではなく、地域との関わりを深め、研修や体験プログラムを通じて学びを提供する場としても期待されています。特に、震災を経験した釜石だから提供できる研修プログラムや、地域の第一産業を活用したアクティビティが注目されています。これにより、参加者は貴重な社会経験を得ることができるでしょう。
釜石の未来に向けて
釜石市では、ワーケーションや企業研修を通じて、地域との「つながり人口」を増やし、地域社会全体に新たな活力をもたらすことを目指しています。この取り組みによって、釜石市が持つ魅力を再発見し、地域経済の活性化にもつながることが期待されています。
新しい施設が開設されることで、釜石市は未来への一歩を踏み出し、持続可能な地域社会の構築に向けて大きな進展を遂げることでしょう。
会社情報
- 会社名
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株式会社かまいしDMC
- 住所
- 岩手県釜石市魚河岸3-3
- 電話番号
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