空気から生まれた新しい日本酒「Air」の誕生
東京23区唯一の酒蔵、東京港醸造がこのたび新たに発表した「Air」は、空気由来の水を使って仕込まれた純米吟醸酒です。この革新的な試みは、環境への配慮と、持続可能な酒づくりへの新たな挑戦を示しています。
世界初の試み
「Air」は、空気を製水器で水に変えることから始まります。株式会社アクアムが開発した空気製水器「Air Drip Water AQ-20XR」により、空気中の水分を効率的に吸収し、浄水フィルターを通して飲料水が生成されます。この水で仕込まれた日本酒は、旨味が広がる芳醇な味わいを実現しています。水道法の基準をクリアした水を使用しているため、安全面でも安心です。
サステナブルな酒造り
この商品の発売は、「Sustainable Sake Project」の第二弾としての位置付けです。第一弾では、従来の洗米工程をなくすことで水の使用量を大幅に削減する「無洗米醸造法」に挑戦しましたが、今回は水そのものの在り方を見直すという、業界でも前例のない試みです。「我々の酒づくりを通じて、未来に向けた新しい価値を提供したい」と杜氏の寺澤善実氏は語っています。
小さく造る新しい酒蔵の形
寺澤氏は、東京の52㎡という小さな酒蔵で金賞を受賞するなど、マイクロブリュワリーの先駆者としての地位を確立しています。「少量生産であるからこそ、品質を守り、自由な発想を追求できる」との信念のもと、年間約150石という少量生産を徹底し、持続可能性を重視した酒づくりを続けています。
商品概要
「Air」は純米吟醸で、原料米は兵庫県産の山田錦100%を使用。精米歩合は60%、アルコール度数は15%です。290mlの内容量で、単品は1,600円(税別)、飲み比べセットは2,830円(税別)で販売されています。保存は要冷蔵で、販売期間は2025年11月30日まで、限定120本が用意されています。特に先着100名には、特典として東京港醸造「江戸開城」オリジナル缶バッジもプレゼントされます。
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Sakeクラファン
東京港醸造の歴史
東京港醸造は1812年に創業され、長い歴史を持つ酒蔵です。幕末の時代には、多くの歴史的人物が訪れた場所としても知られています。創業当初は、酒屋としての道を歩みましたが、時代の波により酒造業を1909年に廃業。その後、2011年に「東京港醸造」として復活し、持続可能な酒造りを目指して新たな一歩を踏み出しました。
今回の「Air」は、その長い歴史を背景に、新しい時代に応じた創造と挑戦を体現しています。