患者コミュニティの実態
2025-01-29 13:28:41

患者コミュニティの認知度とニーズ、調査結果が示す隠れた必要性とは

患者コミュニティの認知度とニーズ、調査結果が示す隠れた必要性



調査概要


株式会社オズマピーアールが実施した「患者コミュニティに関する意識調査」が注目を集めています。この調査は、全国16,000人を対象に行われ、特に「継続的な治療を必要とする患者とその家族」に焦点を当てました。調査の期間は2024年8月19日から9月18日までで、目的は患者コミュニティに対するニーズや認知、参加実態を明らかにすることでした。

調査結果の概要


調査結果によると、全国的に47.2%が入院、通院、または服薬をしながら治療を受けていることがわかりました。具体的には当事者が42.3%、家族が13.0%、自身及び家族どちらもが8.1%と報告されています。また、約半数(50.5%)が「患者コミュニティ」に対して機能を求めていることも明らかになりました。

要望の内容は「疾患/治療情報の提供」が38.7%、次いで「国や自治体への働きかけ」が20.9%と続きます。このように、患者とその家族が求める情報は非常に具体的で、多くの人が情報の共有や相互支援を望んでいることが示されています。

現在の情報入手方法


興味深い点として、疾患に関する情報の入手方法が調査されており、83.4%の人が主治医からの説明をあげ、次いでインターネット(公的機関や学会の情報)が19.9%でした。このことから、患者は主治医を主な情報源としている現状が浮き彫りになりますが、その情報が限定的であることも気になるところです。

患者コミュニティの認知状況


特に注目すべきは、患者会やSNSコミュニティの存在について、「継続的な治療をしている」患者のうち68.4%、家族の72.8%がその存在を「知らない」と回答した点です。がん患者の認知度は40.0%と比較的高いものの、他の疾患ではその数値が著しく低いことが分かりました。つまり、患者会やSNS共同体への手がかりが、情報提供の面で非常に不足していることを示しています。

実際の参加状況


認知している人々の中で、実際に患者コミュニティに参加しているのはわずか11.2%に留まります。この結果は、情報の存在を知っていても、実際に行動に移せていない多くの患者がいることを物語っています。過去に参加していたものの現在は活動をしていない人もおり、コミュニティに参加する障壁は明確です。

参加者の満足度


興味深いのは、実際に患者会やコミュニティに参加している人の満足度が90.9%という高い数値を示したことです。参加者が求める活動のトップは、「信頼性のある疾患情報の提供」24.2%、次いで「信頼性のある治療情報の提供」18.2%で、同じ立場の患者の体験談提供は15.2%でした。

結論


この調査により、患者コミュニティの必要性が強く感じられる一方で、その認知度や実際の参加状況には大きなギャップが存在することがわかりました。必要としている人々が求める情報やサポートが豊富であるにも関わらず、多くはその存在を知らずにいる。これは医療現場やコミュニティの関係者にとって、重要な課題として取り組むべき内容です。患者会やSNSコミュニティの重要性を広め、より多くの患者とその家族が支え合える環境が必要とされます。

期待される結果


調査結果を基に、広く患者会の存在を知らせることで、情報やサポートを求める人々が互いに支え合うきっかけが生まれることを願います。また、医療や福祉に関わる専門家がこの情報を知り、より適切な支援ができるようになることも重要です。全ての患者とその家族が、適切な情報とサポートにアクセスできるよう、新たなコミュニティの形成や支援の充実が求められています。


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会社情報

会社名
株式会社オズマピーアール
住所
東京都千代田区紀尾井町3-23 文藝春秋 新館
電話番号
03-4531-0229

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