リファラル採用調査結果から見る企業の採用戦略の新潮流

リファラル採用とその効果

企業が採用手法を考える際、リファラル採用が注目されています。最近行われた調査によれば、リファラル採用は他の手法に比べて驚異的な定着率と低い辞退率を誇っています。株式会社ウィルオブ・パートナーが実施したこの調査では、リファラル採用に関するさまざまなデータが明らかになりました。特に、企業の約80％が中途採用においてこの手法を採用し、その主な目的は採用コストの削減と候補者の質を担保するためであることが注意を引きます。

リファラル採用の活用方法

リファラル採用を実施する企業の78％が中途採用を実施していることがわかっています。これは、即戦力となる人材が必要な場面で特に有効な手法だからです。また、調査によると、リファラル採用を実施する理由として、採用コストを抑えるためと、候補者の質を確保するためが同率の33.3％で最多となっています。このように、リファラル採用は企業にとっても非常に魅力的な選択肢であることが浮かび上がります。

定着率と辞退率

調査結果では、リファラル採用を通じて定着率が90％以上の企業が27%に達する一方、他の採用手法とは比べ物にならない高さであることが明確です。他の手法、例えば採用媒体や人材エージェントなどは、定着率が10％未満にとどまる傾向にあります。この結果からも、リファラル採用は候補者が会社に対してより強い意欲を持っていることが示されています。

選考過程における辞退率についても、リファラル採用では41%が辞退率10％未満であることが示されており、選考への意欲が高いことが確認されました。一方、他手法では30%から25%程度にとどまる結果となっています。この数値は、リファラル採用のプロセスの安定性を裏付けるものです。

今後の見通し

調査では、今後リファラル採用の割合を増やしたいと考える企業が約50％に達しており、リファラル採用の有用性が広く認識されていることがわかります。しかしながら、専任の担当者を設ける企業は依然として1/3に留まっています。この点が、今後の課題として浮き彫りになりました。

評価制度とリファラル採用

さらに調査では、リファラル採用が人事評価にどのように組み込まれているかも示されました。64.1％の企業が何らかの形でリファラルの成果を業績評価に反映していることがわかりました。また、推薦した社員への評価制度も多くの企業が導入していることが示され、リファラル採用を推進するためのインセンティブも整えられているようです。

まとめ

リファラル採用は、企業の人材獲得戦略において重要な位置を占めています。定着率の高さや低志望辞退率、さらに企業が今後増やしたいと考えていることが調査から明らかになり、リファラル採用の効果が広がりつつあることがわかりました。また、企業の採用における新たな潮流を象徴する存在となっているといえるでしょう。新たな人事評価制度を通じて、リファラル採用の重要性も今後高まることが期待されます。さらに、この手法を支えるクラウドサービス『Refcome』などの導入が進むことで、企業はより効率的に人材を確保することが可能となるでしょう。