チャレナジーが金沢で次世代マイクロ風車を設置
2024年1月1日に発生した能登半島地震は、石川県で大きな被害をもたらしました。通信インフラも深刻な影響を受け、復旧には2週間以上を要しました。このような状況を受けて、株式会社チャレナジーは災害時の通信インフラをより強固にするため、金沢市に最新の寒冷地用マイクロ風力発電機「Type A」を設置しました。
プロジェクトの背景
能登半島地震は多くの通信会社で大規模な影響を及ぼしました。各社は可搬型基地局や移動電源車を駆使し、復旧作業を進めましたが、想定外の事態に直面しました。そこで、チャレナジーは災害時でも自立した通信インフラを維持するためのエネルギー供給システムの必要性を強く認識し、アストモスエネルギーやスカパーJSATとともにこのプロジェクトを推進しました。
目的と機能
設置された「Type A」マイクロ風車は、2.4kWhの蓄電池を搭載しており、災害発生直後から電力復旧までの約2週間にわたり、通信インフラを維持することを目指しています。この実証では、衛星通信に使用するアンテナの連続稼働を100時間、スマートフォンの充電を100台分、避難所での電力利用を視野に入れた運用が行われます。
さらに、金沢ターミナルの立地を生かし、寒冷地特有の気象条件や塩害の影響を受けた環境で風力発電の性能と耐久性を確認し、今後のニーズに応じた実証試験へとつなげる計画です。従来のLPガスと組み合わせることで、より安定したエネルギー供給体制を構築することを目指しています。
「Type A」マイクロ風車の特長
「Type A」には、豪雪地帯に特化した耐久性があり、積雪や凍結にも強いため、アイススローのリスクを最小限に抑える設計となっています。垂直軸型のサボニウス方式を採用し、風向に左右されずに安定した発電が可能です。風速の変化が頻繁な厳しい環境においてもその性能を存分に発揮します。
また、強風にも耐えうる構造があり、-10℃の低温下でも運用可能です。騒音レベルについても、家庭用クーラーと同等に保たれており、周辺環境への配慮も行き届いています。さらに、実証実験は既に青森県六ヶ所村で成功を収めています。
まとめ
チャレナジーの取り組むマイクロ風力発電機の設置は、災害に強い通信インフラの実現に向けた重要な一歩です。金沢市を拠点としたこの試みが、将来的に全国に広がり、地域の安全・安心な生活を支えることを期待しています。2024年9月4日には設置完了式典が行われ、今後の展開に目が離せません。
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株式会社チャレナジーについて
福島の原発事故を契機に日本のエネルギー問題に向き合い、厳しい気象環境に強い風力発電機の開発に注力しています。「風力発電にイノベーションを。我々の目標は、全人類に安全で安心できるエネルギーを供給することです。」詳細は
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