Wise、全銀システムへの参加承認を受けた意義
グローバルなテクノロジー企業Wiseの日本法人、ワイズ・ペイメンツ・ジャパンが国内初の資金移動業者として「全国銀行データ通信システム(全銀システム)」への参加承認を得た。この動きは、リアルタイムでの金融機関との相互送金を可能にし、日本から海外への送金がさらに迅速に行えることを意味する。
従来、全銀システムへの参加資格は銀行などの金融機関に限られており、資金移動業者には開かれていなかった。しかし、2022年に全国銀行資金決済ネットワークが参加資格の拡大を決定したことにより、Wiseは参加申請が可能となった。これは、世界中で資金を移動・管理する技術の革新を求めるWiseにとって、大きな一歩となる。
Wiseは独自のネットワークを構築し、コルレス銀行や他の仲介者を介さずに、欧州やオーストラリアの国内資金決済システムと直接接続している。このシステムにより、同社は海外送金の約60%を20秒未満で処理し、協力する銀行と企業に迅速で効率的なサービスを提供している。具体的には、日本のGMOあおぞらネット銀行と提携し、様々な通貨での送金を実現している。
今後は全銀システムへの接続が完了することで、個人や法人のお客様が20秒未満で送金または受け取りを行えるようになる予定だ。これにより、ムダな時間を省き、手数料も平均0.65%と低く抑えている。このような利便性の向上は、日本市場におけるWiseのさらなる成長を促進する要因となるだろう。
2024年には第一種資金移動業者の認可も取得し、40以上の通貨での取引が可能になることで、より多くの顧客にサービスを届ける予定である。カントリーマネージャーの勢井美香氏は、規制当局との協力を通じて顧客本位の業務を進めてきたことを強調し、業界全体に利益をもたらすことを自負している。
Wiseは国境なき金融というビジョンを掲げ、今後も日本市場に対する投資を続けていく。全銀システムへの参加承認は、その一環として位置づけられ、顧客に対してより迅速で安価な送金サービスを提供することを目指している。ついにこの強力なネットワークが発展し、Wiseのテクノロジーが日本市場においても新たな景観を切り開くことになるのだ。
Wiseの将来展望
圧倒的な成長を遂げているWiseは、2024年度には取引額が約1185億ポンドを超える見込みであり、1290万人以上の顧客がこのサービスを利用している。この背景には、隠れコストなしでの取引や、ミッドマーケットレートでの送金が可能であることがある。顧客にとっては、これまで感じていた送金の煩雑さが解消されることが期待される。
Wiseは、2011年にサービスを開始して以来、グローバルに急成長を遂げており、ロンドン証券取引所にも上場している。快適で便利な送金体験を提供することによって、引き続き業界のリーダーであり続けることが見込まれている。日本市場においても、Wiseが持つ革新的な技術とサービスは、多くの人々にとっての利益をもたらし、国境を越えた金融取引に新たな風を吹き込むことだろう。
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