SACLAの魅力
2013-08-08 16:00:16

北野武が語る最先端科学技術「SACLA」の魅力とは

北野武が語る最先端科学技術「SACLA」の魅力とは



今後の日本の科学技術を語る上で外せない存在となっているのが、理化学研究所が有するX線自由電子レーザー施設「SACLA(サクラ)」です。この度、SACLAの魅力について名高いゲスト北野武氏が語る特別インタビューを実施しました。

SACLAとは


SACLAは「ミリ(mm)」や「マイクロ(μm)」、さらには「ナノ(nm)」といった小ささの単位を超え、最も小さな「ピコ(pm)」の世界を観察することができる施設です。これはX線を利用した大型の顕微鏡にも例えられるもので、原子レベルや細胞構造の観察が可能そうです。このSACLAは、生命の神秘を解明する研究や医療分野への貢献が期待されています。

SACLAは、その高性能ゆえに多くの人にその仕組みを理解してもらうのが難しい一面も持っています。このため、理化学研究所放射光科学総合研究センターでは、一般の方々にも楽しみながら接しやすくなるよう、特別サイトを2023年7月3日に開設しました。そして、新たに8月8日には「SACLA×GENIUS」というコーナーも登場しました。ここでは、各界の著名な方々を招き、彼らがピコの世界で見たいものやSACLAについての期待や興味を語ります。

第1回目のゲストは北野武


記念すべき第一回目のゲストに迎えられたのは、北野武さん。彼の理系分野への知識や関心が非常に深いことでも知られています。インタビューは高田昌樹副センター長との対話形式で進行し、SACLAに関するさまざまな質問が展開されました。

SACLAの仕組み


最初に、北野さんは電子顕微鏡による観察能力の限界について言及し、SACLAではどの程度の小さな物が観察可能なのか尋ねました。高田副センター長は、SACLAではエックス線自由電子レーザーを利用し、従来は難しかった原子や分子の科学反応をまるで映像のように観察できることを説明しました。具体的には、10兆分の1秒という極端に短い時間を捉えることができ、これにより様々な現象をコマ送り動画のように観察可能になったのです。

「まるで月面の虫を地球から見て、その羽ばたきまで観察できるくらいの感覚」と、高田副センター長は優雅に例を挙げます。北野さんもその仰天する能力に感銘を受けたようです。

北野武が見たいもの


次に、高田副センター長が「SACLAを使って見てみたいものはありますか?」と尋ねると、北野さんは「脳」と答えました。彼の興味は、人間の感情やセンスの違いがどのように生まれるのかという深いもの。そして、もしSACLAを用いた観察によって脳内の信号伝達が明らかになることができれば、それは驚くべき発見につながるかもしれません。

技術的な優位性


インタビューでは、SACLAのサイズに関しても議論されました。SACLAは約700メートルとコンパクトでありながら、世界最高の技術力を誇る日本の国産技術で構築されています。この設計によって他国の同様の施設と比較しても、予算が大幅に抑えられました。北野さんは、日本の技術力の高さを強調し、これからのさまざまな研究への期待感を示しました。

新たな可能性の探求


北野さんが重要視するのは、SACLAによって解明される物質の仕組みです。彼は、物が原子や分子からできている以上、SACLAによる探求が広がり、未来の可能性も開かれると考えています。それに伴い、二酸化炭素の扱い方にも新たな視点が加わるかもしれません。エネルギー分野における新たな発見や技術革新が、さらなる発展をもたらすと彼は信じています。

インタビューの余韻


最後に、北野さんが最も印象に残ったのは、SACLAの700メートルの施設が持つ地球の曲がりに影響されるという部分でした。「最先端の設備には人間の経験や職人の技術が必要で、そういった点が非常に面白い」と締めくくっていました。

未来への期待


北野武氏とのインタビューを通じて、SACLAの持つ可能性やその価値がより多くの人々に理解されることが期待されています。SACLAが日本の未来にどのような影響を与え、新たな科学技術の進展につながるのか、今後の動向から目が離せません。これからもSACLAの進化を見守りたいと思います。

会社情報

会社名
独立行政法人理化学研究所 放射光科学総合研究センター
住所
兵庫県佐用郡佐用町光都1-1-1
電話番号

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