一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会設立の背景
令和2年12月21日、日本国内の建設分野における新たな動きとして、一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会(J-COMSIA)が設立されました。この団体は、国土交通省が提唱する「建設DX」や「i-Construction」、さらにはBIM/CIMおよび内閣府の「Society5.0」といった取り組みを基に、施工管理のデジタル化を進めていくことを目的としています。
この活動により、現場の生産性を向上させることが期待されていますが、これまでは施工管理ソフトウェアの開発と提供が各社に分散しており、その潜在的な社会的意義が十分に発揮されていませんでした。J-COMSIAは、この状況を改善し、各社からの知見や技術を集積・共有することで、建設業界全体の生産性向上を目指します。
J-COMSIAの設立と前身
J-COMSIAの前身は、平成29年度に設立された「デジタル工事写真の高度化に関する協議会」です。この協議会は、全国に広がるデジタル小黒板情報の電子化を促進し、信憑性確認のためのライブラリや無償のチェックシステムを提供する主体でした。具体的な活動としては、工事現場での情報のデジタル化と、それに伴う標準化や普及が行われており、国内で唯一のそのような役割を果たしていました。
新たに設立されたJ-COMSIAはこの協議会の活動を引き継ぎつつ、施工管理全般に係る要望に応え、新たな施策を展開することで、建設現場の生産性革命に寄与していくことを目指しています。
協会の目的と活動内容
J-COMSIAの設立目的は、施工管理に関連するソフトウェアを用いた業務の効率化と高度化を図ることです。そのために、以下のような活動を行います。
- - 施工管理ソフトウェアに関する調査や情報の提供
- - 効率化方策の策定とその推進
- - 規格・標準化の作成及びその普及
- - 施工管理ソフトウェアの広範な普及と推進
このような活動を通じて、建設技術の向上や国土の安全で有効な活用を進め、国民生活や経済の活性化にも寄与していく方針です。
協会の運営体制
一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会は、東京都千代田区に所在し、代表理事には株式会社建設システムの代表取締役である重森 渉氏が就任しました。その他の理事には、株式会社現場サポートの福留 進一氏、株式会社ルクレの有馬 弘進氏が名を連ねています。また、監事には株式会社MetaMoJiの浮川 和宣氏が担当しています。
この構成により、実践的な経験と専門知識を持ったメンバーが集まり、協会の目的を達成するために活動を推進していきます。
まとめ
新設されたJ-COMSIAは、現代の建設業界において欠かせない情報通信技術を駆使し、施工管理ソフトウェアの普及と効率化を図ることで、業界全体の生産性向上を目指しています。これにより、より効率的で安全な建設現場の実現が期待されており、今後の展望に大いに注目が集まります。
詳しくは、J-COMSIAの公式サイト(
https://www.jcomsia.org/)をご覧ください。