オービタルネットが鉄骨検査のDX化を実現
株式会社オービタルネットは、ビルや構造物の建設現場における高力ボルトの締付け検査を自動化する新サービス「鉄骨高力ボルト締付け自動検査サービス」の評価版を発表しました。このサービスでは、現場作業員が行っていた従来の目測や手計算に頼る検査方法を見直し、AI技術を活用することで精度と効率を大幅に向上させます。
背景
建設現場では、鉄骨部材同士を接合するためにトルシア系高力ボルトが使用されます。それらのボルトは、接合部に数十本も使用されることがあり、一時締付け後のマーキングや本締め後の回転差の計測が非常に手間のかかる作業です。また、検査結果のエビデンスをどう確保するかも大きな課題となっていました。
新サービスの概要
新たに提供される「鉄骨高力ボルト締付け自動検査サービス」では、スマートフォンやタブレット端末のカメラを利用してボルトの画像を撮影します。その後、撮影した画像はGPUを搭載したサーバーへ送信され、瞬時に合否判定が行われます。このプロセスにより、現場作業員の負担を軽減し、スピーディーかつ正確な検査結果を提供します。
オービタルネットは、このサービスを清水建設株式会社の業務委託を受けて開発しました。両社は特許に基づく実施許諾契約を締結し、オービタルネットのAI技術を活用することで、検査自動化を実現したのです。
現在の状況
本サービスは、2024年4月8日から6月末までの期間限定で無償で提供されます。これにより、多くの利用者がサービスを体験し、UI/UXや学習モデルの強化に向けたフィードバックを得ることが期待されています。8月には有償サービスとしての提供が開始される予定です。
オービタルネットの未来
オービタルネットは設立以来、地理情報システム(GIS)とAI技術の融合を進め、リモート・センシングの精度を向上させてきました。最新のAI技術である「Transformer」や「Diffusion model」を取り入れることで、さまざまな分野への適応力を強化しています。今後も測量や建設コンサルタント分野に向けたサービスの拡充を図ることで、DX化を加速させていく方針です。
お問い合わせ
詳細については、オービタルネットの公式ウェブサイトをご覧ください。
オービタルネット
会社名: 株式会社オービタルネット
所在地: 名古屋市中区大須四丁目13番46号 ウィストリアビル401号室
代表者: 小林 裕治
設立: 2018年4月