多様化する日本の求人市場
2025年7月、グローバル求人プラットフォーム「bossjob」を運営するYolo Technology株式会社が、2025年7月度の日本国内における新規登録企業と求職者の職種別及び業種別の傾向を発表しました。このレポートによれば、日本の求人市場は今特に外国人材の活用が進んでいることが明らかになっています。
増加する求人の多様性
新規登録された企業のうち、最も多い業種は「情報通信(IT)」で46.3%を占め、6月の状況と大きく変わらない結果となりましたが、特筆すべきは製造業や貿易関係など、これまでとは異なる業種の参加が目立ち始めた点です。特に「機械」および「貿易」に関する新規登録企業がともに7.4%を占め、製造業と商社系の業種が増加したことが確認されました。このように、外国人材が活躍する幅広い業種での登録が見られるようになり、サービス業系の業種、すなわち「ホテル」「観光」「飲食」「警備」「物流」などの分野でも外国人材の需要が増えていることが読み取れます。
求人のバランスシフト
求人の中では、引き続き「ITエンジニア」が32.4%を占めているものの、その割合は6月の63.0%から相当減少しています。一方で、「営業(11.8%)」「管理職(9.8%)」「クリエイティブ(7.8%)」「事務(7.8%)」といった職種が加わり、全体的にバランスを取る形で求人が進行しています。また、コンサルタントやマーケティング、財務・経理、人事、広報や品質管理といった専門職も引き続き高い需要を維持しています。
求職者の動向
求職者側の動向に目を向けますと、希望する職種の中で「ITエンジニア」が増加し、17.7%を占めています。これは6月の12.2%からの大幅な増加です。その他にも、「事務(14.9%)」や「軽作業(12.7%)」といった職種が上位にランクインしており、それぞれ安定した需要があることが伺えます。さらに「観光・ホテル(8.3%)」「製造(5.0%)」「クリエイティブ(4.8%)」「教育(3.5%)」といった分野でも求職者が増えており、様々な業種に興味を持つ外国人材が積極的に求人を探している状況です。
今後の展望
bossjobのJapan Country Managerである植村謙一郎氏は、「外国人材の活用がITだけでなく、営業やバックオフィス、サービス業などあらゆる分野で必要とされる存在になってきています」と述べています。また、bossjobでは、AIマッチング技術を駆使し、無料で即戦力となる人材との出会いを実現しているとのこと。今後も求人掲載からスカウト、採用までを無料で利用できるキャンペーンを実施しているため、多くの企業がこの機会に外国人材採用を検討することが期待されます。
このように、求人市場は今後もさらなる多様化を迎えることでしょう。特に外国人材の活用が進む中、企業は新たなチャンスをつかむべく適応していく必要があります。bossjobのレポートは、今後の求人動向を見極める上でも重要な資料となるでしょう。