岡山大学が新たに半導体人材育成講座を開講
2025年夏、国立大学法人岡山大学は日本の製造業に必要な人材を育成する目的で「経営学入門」の講座を始め、初回の講義には180人以上の学生が参加しました。この講座は、岡山半導体研究教育推進委員会の主導により、中国経済産業局との連携のもと開催されています。
講義は、広島大学の青砥なほみ特命教授が担当し、日米のメモリーメーカーでの豊富な経験を経て、企業におけるイノベーションマネジメントについて教えました。学生たちはケーススタディを通じて、半導体産業の持つ重要性を感じ取り、その社会的な影響にも目を向けることができました。
教育の中で、学生たちからは多くの「気づき」が寄せられました。日本とアメリカでは製造業がGDPに占める割合が異なり、日本が21%に対しアメリカは11%であることに驚きの声が上がりました。また、半導体産業が単なる経済問題でなく、社会全体に関わる大きなテーマであることを実感し、危機感を抱いた学生も多いようです。
さらに、国際社会で活躍するための素養が求められる時代に、他国の文化や価値観を尊重しながら効果的なコミュニケーションを図る重要性にも学生の意識が高まりました。
これらの講義を通じて、岡山大学は半導体分野での研究と教育のさらなる強化を図り、地域内外の大学や企業と協力しながら、半導体産業の振興に貢献していくことを目指しています。
今後、岡山大学は学生や地域社会と共に、持続可能な未来を描いていくでしょう。そして、半導体分野の人材育成において、そのユニークな取り組みにご注目ください。双方向の学びを促進する「先端半導体テクノロジー入門」や大学院向け「先端半導体テクノロジー講座」等の公開講座も予定されており、地域住民にとっても貴重な学びの機会となるでしょう。このようにして岡山大学は、未来の技術を担う人々を育てることに力を入れていきます。
岡山大学の取り組みは、地域中核・特色ある研究大学として、持続可能な社会の実現に向けた研究にも積極的に寄与していると言えるでしょう。