EVモーターズ・ジャパンが挑む鉄道の未来
株式会社EVモーターズ・ジャパンは、鉄道車両用の省エネ電気駆動システム開発に積極的に参画することを発表しました。このプロジェクトは、環境省の地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業に採択され、ジェットコネクト株式会社主導で進行されます。
プロジェクトの背景と目的
近年、鉄道事業においては老朽化した内燃機関(ディーゼルエンジン)車両の運用停止が問題となってきました。それに伴い、新たな環境対策として、省エネ電気駆動システムが期待されています。本プロジェクトでは、太陽光発電システムや蓄電池、電動モーターといった先端技術を駆使し、既存の鉄道車両を寿命延長や復活させることを目指しています。これにより、CO₂削減や経営効率の向上に繋がるとされています。
技術開発の内容
プロジェクトでは特に以下の4つの技術開発要素に焦点を当てています:
1.
従来型車両の電動化設計:既存のディーゼル車両を電動化するための設計を行います。
2.
減速域エネルギー回収:ブレーキ時に生じるエネルギーを回収し再利用します。
3.
ソーラーパネル使用の充電:太陽光を利用した電力供給を実現するための技術開発。
4.
メンテナンスコストの低減:運用コストの削減を目指し、メンテナンス手法の効率化を図ります。
このように、各鉄道会社の異なる運行条件に応じた、柔軟な機器の選定と最適なパッケージングが進められます。
共同実施者と協力団体
本プロジェクトの共同実施者には、明希工業株式会社や有限会社豊島電気製作所が名を連ねています。明希工業はディーゼル車両の改造ノウハウを提供し、豊島電気製作所は電気回路設計を担当します。また、山形県長井市や山形鉄道株式会社、さらには東芝やOP MOBILITY株式会社など多くの企業と連携し、成功に向けて取り組んでいます。
キックオフセレモニーの開催
2024年12月9日には、長井市役所にてキックオフセレモニーが行われます。このイベントでは、参加者にプロジェクトの詳細を報告し、今後の展望を共有します。環境問題への対応が求められる中、どのように実現可能な鉄道システムが構築されるのか、注目が集まります。
株式会社EVモーターズ・ジャパンについて
EVモーターズ・ジャパンは、福岡県北九州市に本社を置く企業で、電気自動車や充電ステーションの販売・メンテナンス、さらには自動運転技術や再生可能エネルギー事業にも力を入れています。将来的には、電動車両の普及を通じて、より持続可能な社会の実現を目指しています。
このように、「ZERO Emission E-Train Project」に参画することで、EVモーターズ・ジャパンは鉄道分野においても新たな環境への貢献を果たしていくことが期待されています。