博報堂がAIを活用した自動CM生成ツールを発表
東京都港区を本拠地とする博報堂DYホールディングスは、REVISIO株式会社が持つ広告視聴質データを基にした「CM企画&映像(Vコン)自動生成ツール」を開発しました。この革新的なツールは、同社の研究部門「Human-Centered AI Institute(HCAI)」によって生まれ、広告制作の効率化と提案力の強化を目指しています。
工程の効率化とAIによるクリエイティブの進化
これまで、CM制作は膨大な時間と労力を要しており、アイデア発想やコンセプト作成は主に手作業で行われていました。しかし、広告視聴質データを使用することにより、博報堂のマーケティング知見と最新のAI技術を融合したアプローチで、このプロセスを劇的に変革しようとしています。
本ツールの最大の特長は、各段階での自動化です。具体的には、生成AIが博報堂の独自の発想手法やマーケティングノウハウを学習し、自動的にキャッチコピーやCM企画も生成します。これにより、制作の現場では多様なアイデアが迅速に検討できるようになります。
広告データの解析と新たな活用法
さらに、REVISIOが提供する広告視聴質データを活かし、注目を集めている広告の特徴を解析。成功の要因を形式化したデータに基づく新たなクリエイティブの提案が可能となります。これにより、過去のデータから次に何が成功するのかを見極める力が養われます。
コンテの自動生成機能
加えて、アンドデジタル社の生成AI技術を使用し、企画案や字コンテに基づき、絵コンテを自動生成します。最終的には、企画意図に沿った映像(Vコン)が作成されるため、制作初期段階での迅速なクリエイティブ案の検討が実現します。
HCAIの役割と今後の展望
博報堂は2024年にAIの先端研究や技術開発を行うための「Human-Centered AI Institute(HCAI)」を設立しました。この機関を中心に各グループ会社が協力し、AI活用によって「人間の創造性の進化・拡張」を達成する取り組みを進めています。AIを広告業界の「パートナー」と捉え、新たなソリューションの創出に貢献することが目指されています。
今後も博報堂DYホールディングスは、最先端のAI技術を取り入れ、データとクリエイティブの融合による新しい価値を提供し、クライアント企業のマーケティング活動を強力に支援していく所存です。
企業概要
アンドデジタル株式会社
- - 設立: 2015年3月
- - 所在地: 東京都文京区後楽1-4-14 後楽森ビル19F
- - 事業内容: 中堅・中小企業向けのDX支援
- - アンドデジタル公式サイト
REVISIO株式会社
- - 設立: 2015年3月6日
- - 所在地: 東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル
- - 事業内容: メディアリサーチ、テレビCM・番組の効果測定
- - REVISIO公式サイト