仙台防災フォーラム
2021-03-08 11:00:01
仙台で開催された防災未来フォーラム。段ボールジオラマを使った防災教育のアイデアとは?
仙台防災未来フォーラム2021イベントレポート
2021年の秋、仙台で「仙台防災未来フォーラム2021」が開催されました。特に注目を集めたのは、段ボールジオラマを使用した防災授業です。このイベントは、午前と午後の二部制で進行し、整理券はすぐに配布完了となるほどの人気がありました。
参加者は、事前に配布された整理券で集まった多くの方々。フォーラムの目的は、災害に対する認識を高めることと、地元のハザードマップに基づく防災知識を身につけることです。このワークショップでは、仙台駅や青葉城といった地域のジオラマを段ボールから組み立て、等高線に沿ってその高低差を視覚的に表現しました。
段ボールジオラマ制作の意味
今回のワークショップでは、1/2000の縮尺で作成した防災マップが制作されました。このジオラマは普段目にしない真上からの視点を提供し、高低差の違いを明確に示しています。参加者の中には、自宅が災害の危険にさらされていることに気づく人や、避難先と思っていた場所に土砂災害の危険があることを知った人もいました。この経験から、多くの方が自分の住む街を再認識し、防災意識を高める良い機会となったとのことです。
このジェオラマの制作により、地域の地形や過去の災害の特徴を学び、そして自らの命を自分で守る考え(自助の精神)を育てることができました。特に地元の小学生たちは、自分の住む場所の危険を一目で理解できる点に感銘を受けたそうで、「自分の周りの危険を知って次の行動を考えられるようになった」と話していました。
調査結果から見えた課題
フォーラムの開催に先立って、JTは全国1,772名に対して、自らの居住地域のハザードマップをどれだけ見ているのかについて調査を行いました。結果、閲覧したことがある回答者は半数程度にとどまり、実際に自然災害のリスクを理解している人はわずか2割にも満たないことが判明しました。この調査結果を受け、JTは東日本大震災から10年を迎えるにあたり、一般財団法人防災ジオラマ推進ネットワークの活動を支援し、地域のハザードマップを確認する重要性を広げていこうと取り組んでいます。
JTの「Rethink PROJECT」
フォーラムの冒頭では、JT仙台第一支店の今野義則支店長が「Rethink PROJECT」についてプレゼンテーションを行いました。このプロジェクトは、地域が抱える様々な問題に対して新しい視点を提供し、それに基づく行動喚起を促すことを目的としており、「視点を変えれば、世の中は変わる」という考えの下、JTはこれまでに多くの取り組みを実施しています。
「我々は、Rethinkと防災をキーワードに、地域の皆様と共に新しい命を守る取り組みを進めたい」と今野支店長は希望を表明しました。
結論
今回の仙台防災未来フォーラムは、段ボールジオラマを通じて地域の防災意識を高める貴重な機会でした。災害を完全になくすことはできませんが、防ぐための意識を育て続けることが重要です。JTは今後も「Rethink PROJECT」を広め、地域の危険を顕在化させる様々な活動を続けていく考えです。
会社情報
- 会社名
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日本たばこ産業株式会社 東北支社
- 住所
- 宮城県仙台市若林区五橋3丁目4−12 JT仙台ビル
- 電話番号
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