こどもNISA利用調査から見えた親の不安と期待
近年、金融教育の重要性が高まる中、『こどもNISA』についての意識調査が行われました。この調査は、グリーンモンスター株式会社とABCash Technologiesが共同で実施したもので、18歳未満の子どもを持つ投資経験者を対象にしています。調査の結果、こどもNISAを利用したいと考えている保護者の約70%が、制度について子どもに説明する自信がないことが明らかになりました。
調査の背景と目的
『こどもNISA』は、2027年から利用が始まる税制優遇制度であり、子どものための教育資金や資産形成をサポートすることを目的としています。しかし、今回の調査では、制度に対する期待とともに、親が子どもに対してどのように説明すべきか、どの程度関与させるべきかといった課題が浮き彫りになりました。具体的には、制度に対する理解不足が最大の要因であることが指摘されています。
調査結果の概要
調査の結果によると、こどもNISAを利用したいとする理由の最も多い回答は「教育資金づくり」で、これが67.5%を占めました。ほかにも「子どもに投資経験を積ませるため」や「お金の増え方・リスクを学ばせるため」といった金融教育への期待が高まっていることが明らかになりました。
自信のなさが顕著
特に興味深いのは、投資経験者の約67.5%が「子どもに制度をわかりやすく説明できない」と答えたことです。具体的には、51.5%は「うまく説明できない」、16.0%は「全く説明できない」としています。この結果から、親の投資経験が必ずしも子どもに教える能力に結びついていないことが窺えます。
年収別の意識の違い
調査では、年収による利用目的の違いも浮き彫りになりました。年収が399万円以下の家庭では教育資金づくりが最も多い回答でしたが、年収が600万円以上の家庭では金融教育や資産形成に対する意識が強く、教育支援だけでなく、子どもにお金の仕組みを理解させたいという考えが強まっていることがうかがえます。
親主導の運用判断
こどもNISAの投資判断については、親が主導となるという意識が98.2%の保護者に見られました。「親が主に判断しつつ、年齢に応じて子どもにも一部関与させたい」との回答が61.5%あり、子ども主体での運用についてはごく少数であることがわかりました。この結果は、金融教育の場としてのこどもNISAへの期待と、親が投資判断を委ねることに対する不安が同居していることを示しています。
期待と不安
こどもNISAに対する期待と不安も明らかになり、特に「制度への理解不足」が多くの保護者の不安要因として挙げられました。具体的には、元本割れのリスクや銘柄選び、運用の期間や金額、さらには税制面への疑問などが挙げられ、「子どもにお金について学ばせる機会として期待している」という声も数多くありました。
まとめ
調査結果全体を通して、こどもNISAは単なる資産形成の手段だけでなく、より広義の金融教育のツールとして期待されています。しかし、親子での理解を深めるためには、説明能力や情報が不足している現状が課題とされています。今後は、親子でお金について学べるプログラムや情報提供が求められています。このような環境が整うことで、こどもNISAがより多くの家庭に活用されるようになるでしょう。