追手門学院大学、デジタル手続き時代を先駆ける
大阪府茨木市に位置する追手門学院大学(通称:追大)は、最新のアプリ「OIDAIアプリ」を活用し、与えられる入学手続きのデジタル化を進めています。昨年9月に始まったこのアプリは、2023年9月30日付けでバージョン4.0をリリースし、今後は入試合格者まで対象を拡大することとなりました。この新機能によって、合格者はアプリ上でスムーズに必要な手続きを確認し、実行することが可能になります。
入学手続きの課題
これまで、出願や合格発表のプロセスではオンライン化が進んでいましたが、入学手続きについては、いくつかの案内が紙の郵送で送られているなど、部分的にアナログな部分が残っていました。これにより、異なる部署からの情報が分散し、合格者側で手続きの進捗状況や必要なタスクを把握するのが難しいケースが多発。また、多くの問い合わせが寄せられるなど、学生たちには困難を伴う状況が続いていました。
新機能「入学前準備モード」の登場
新たに導入される「入学前準備モード」では、大学院を含むすべての入試合格者に対し、アプリ上で入学手続きを一元的に行うことができるように設計されています。必要な情報の登録から入学金の納入、パソコン環境の準備に至るまで、必要なタスクを一つの場所で管理できる優れた仕組みです。アプリ内にはFAQが設けられており、不明な点については即座に確認することができる上、直接問い合わせフォームを通じて質問することも可能です。この仕組みが、入学希望者の不安を解消し、専任教職員の業務効率を向上させることが期待されています。
「学院DXプロジェクト」に基づく進化
「OIDAIアプリ」は、学院生の「CX(体験価値)」を高めるための「学院DXプロジェクト」の一環として構築されたものです。昨年の9月以降、98%の在学生がこのアプリをダウンロードしており、その利用者数は順調に増加しています。また、学生たちの声を取り入れながら、アジャイル開発で新機能を導入し、これまでに4回のメジャーアップデートを果たしています。
アプリ内では、時間割や重要なお知らせ、さらに補講や休講情報が簡単に確認できる機能が提供されており、タスク管理や施設予約、シラバスや講義システムとの統合、災害時の安否確認機能まで、学生生活を多角的にサポートする仕組みが整っています。
特に、バージョン2.0で実装されたQRパス機能「OI-PASS」では、入学式などのイベント時に学生独自のQRコードで入場やチェックインができるようになりました。また、3.0では「卒業生モード」が追加され、卒業後も大学との接続を持ちながら、職務経歴や資格の管理がアプリ内で行えるようになっています。
今後の展望
新しいアプリと共に、追手門学院大学では学内の情報を一元化した統合データベースの構築を進め、さらに、「O&Cセンター」の設立により、一連の手続きや業務のデジタル化を加速させています。正に、追手門学院大学はデジタル化の先駆者として、学生体験や業務効率の向上を目指しているのです。入学手続きのデジタル化を通じて、学生たちの未来の学びが、より円滑にサポートされることに期待が寄せられています。