IPO企業の現状
2024-08-30 14:34:32

IPOを目指す企業、監査法人・証券会社の確保に依然課題を抱える

IPOを目指す企業、監査法人・証券会社の確保に依然課題を抱える



株式会社オロが実施した「監査難民」「証券難民」問題に関する実態調査の結果が明らかになりました。この調査は、株式上場を目指す355名の経営者や役員に対し、2024年6月に行われました。調査結果からは、依然として多くの企業が希望する監査法人や証券会社に断られる状況が続いていることが分かりました。

調査の背景と目的



IPO(新規株式公開)を目指す企業は、多くの課題に直面しています。その中でも特に問題視されているのが、監査法人や証券会社の確保です。株式会社オロは、これらの問題を解決するための実態を把握することを目的に調査を行いました。前回の調査と比較し、業界の変化や傾向を見ることも重要な視点となっています。

監査法人の依頼状況



まず、監査法人に関する具体的な状況ですが、調査によると、監査法人の「検討社数」は「1社」が42.0%、「2~3社」が41.4%という結果が出ました。前回調査と比較すると、「1社」の割合が増加していることが特筆されます。また、監査法人の確保に要する期間として最も多かったのは「4~6ヶ月」で、23.9%がそのように回答しました。

「困った」という回答は36.6%で、前回調査の43.2%に比べて若干の改善が見られましたが、それでも全体の約4割の企業が「監査法人に断られた」と回答しており、依然として「監査難民」の問題は解決していません。

主幹事証券会社の状況



次に、主幹事証券会社に関しては、「1社」を検討している企業が43.9%に達し、主幹事証券会社の確保にも課題が残ります。「主幹事証券会社に困った」という企業も31.8%おり、こちらも前回調査と比較し改善の兆しは見えるものの、未解決の問題です。

特に注目すべきは、「監査法人」に断られた割合が38.3%だったのに対し、「証券会社」に断られた割合は31.3%であるという点です。このことから「監査難民」の状況が「証券難民」よりも深刻であることが明らかになりました。

課題と対策



調査において、IPO準備期における最大の課題として、多くの企業が「法務、コンプライアンスへの対応」を挙げており、27.0%の企業がこの点を懸念しています。また、58.0%の企業が「ERP・統合型基幹システム」の導入が必要だと感じており、統計データからも導入することがIPO準備において有効であることが示されています。

監査法人や証券会社の確保という課題に対しては、早期からの内部管理体制の構築が鍵となります。ERPシステムを導入することにより業務データの整合性を保ち、監査に関する問題を事前に解消しておくことが重要です。

総括



全体として、監査法人や証券会社の確保に関する調査結果は、今後の企業活動に大きな影響を与える要因と考えられます。クラウドERPの導入が有効な手段であることが示されており、企業は今後これらの課題をいかに克服していくのかが注目されます。IPOを目指す企業が希望するサービスを受けられるよう、さらなる改善が求められることでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社オロ
住所
東京都目黒区目黒
電話番号

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