茨城県境町にある「道の駅さかい」では、BIPROGY株式会社のフードロス削減BOX「ZERO」が導入され、現在地域の食品ロス問題に取り組んでいます。これは、廃棄されるはずだった食品を無償または低価格で消費者に提供する仕組みです。
「ZERO」BOXは、賞味期限が迫った商品やパッケージ変更により流通が難しい食品を、メーカーや流通小売業者から引き取ります。これにより、消費者は手頃な価格で食品を入手でき、同時に多くの食材が無駄にされないようになります。
「道の駅さかい」の運営を行う株式会社さかいまちづくり公社は、2024年10月からこのサービスを活用することで、夜間や閉店後でも販売が行えるようになります。この取り組みによって、サンドイッチなど地域特有の食材も含め、より多くの食品ロスを削減できると期待されています。
導入の成果
「ZERO」の導入によって、「道の駅さかい」ではこれまで廃棄されていた商品が販売できるようになりました。特に、サンドイッチの廃棄量は平均で70%以上削減される結果が出ています。このことは、食品ロスにとどまらず、在庫管理の改善にも寄与しています。また、販売数と利用者数も増加しているため、さらなる地域商品を追加する計画が進行中です。
さらに、さかいまちづくり公社は「ZERO」を地域のアンテナショップとして位置づけており、各地の企業と連携しながら、境町の商品の展開を模索しています。これにより、境町の独自の食品が広く認知され、地域経済の活性化にも繋がります。
地域の課題解決
道の駅は一般的に営業時間が短く、そのため多くの道の駅が食品ロス問題を抱えています。3つの企業、さかいまちづくり公社、BIPROGY、そしてZEROが結束し、「道の駅さかい」でのこの取り組みをモデルケースとして、他の地域における食品ロス削減や経済活性化を目指しています。
このような新しい挑戦は、単に食品ロスの削減だけではなく、地域の人々の生活を支える重要なサービスとなることが求められます。「道の駅さかい」の事例は、地域密着型の取り組みが持つ可能性を示しています。今後、この取り組みが全国各地に広がることに期待が寄せられています。