調査結果を紐解く
2013年、大修館書店が実施した調査によって、現代の高校生がどれほどの言葉を認識し、正確に書けるかが明らかになりました。この調査には310名の現役高校生が参加し、特に注目を集めたのは"イマドキ高校生の書けそうで書けない言葉"というテーマです。
書く力の低下とその背景
最近の報告によると、大学入試センター試験で国語の平均点が前年より17点低いことが示されました。これは、インターネットや携帯端末の普及が影響しているとの指摘があります。簡単に情報が得られる現代では、書く能力が低下しているのではないかと危惧されています。
調査の焦点
今回の調査は、特に若者が普段のメディアで目にする「ヒト」と「コト」に焦点を当てています。「ヒト」部門では、認知度や顔を思い浮かべることができるかどうかを調査。一方で「コト」部門では、政治に関する用語の書きやすさを明らかにしました。
ヒト部門の注目人物
注目すべきは、日本の総理大臣として安倍晋三が堂々の首位に輝いたことです。約61.9%の高校生が漢字で彼の名前を書くことができ、83.2%が顔を思い浮かべられると回答しました。これは、高校生の間で政治に対する関心が高まっていることを示しています。対する壇蜜は、女子高校生の間での認知度は高いものの、男子からの認知はあまり高くありませんでした。これにより、壇蜜は男子高校生にとっては少々刺激が強すぎる存在なのかもしれません。
コト部門の結果
政治的な用語の認知度についても驚きの結果が出ました。「TPP」や「アベノミクス」など、約7割の高校生が書けると回答しました。この数字からも、高校生は政治や経済問題への興味が意外と高いことが印象づけられます。
一方で、野球関連のワールド・ベースボール・クラシックを英語で書くことができるか尋ねたところ、男子が52.3%に対し、女子は31.6%にとどまりました。これにより、女子高校生の野球への関心が低いことが分かります。
さらに、オリンピックや歌舞伎座についても書けない高校生が多いという結果が出ました。オリンピックについては40.3%が英語で正確に書けず、歌舞伎座に関しても49.4%が漢字で書けないと回答しています。
結論
この調査の結果からは、若者の政治的関心が高い一方で、特定の人物への認知度は性別によって大きく異なることがわかりました。特に安倍晋三は多くの高校生に認知されている一方で、壇蜜は女子には人気があるものの、男子にはあまり馴染みがないようです。
調査概要
- - 調査期間: 2013年3月22日〜3月25日
- - 調査方法: インターネット調査
- - 対象: 現役高校生310名(男子155名、女子155名)