リチウム電池の未来
2021-08-02 09:00:04

リチウムイオン電池のリサイクルを進化させる新技術に共同研究契約

リチウムイオン電池のリサイクル技術が新たな時代へ



最近、リチウムイオン電池(LIB)のレアメタルリサイクルに関する動きが加速しています。環境への配慮が求められる中、持続可能な社会へと向かうために、レアメタルのリサイクル技術が進化することが不可欠です。そこで注目を集めているのが、エンビプロ・ホールディングスとエマルションフローテクノロジーズ(EFT)が進める共同研究です。

レアメタルの重要性とリサイクルの課題



レアメタルは、高度な技術を必要とするハイテク産業に欠かせない素材です。しかし、これらのメタルは現在輸入に依存しており、その供給が不安定な状況となっています。特に、電気自動車の普及が進む中で、リチウムやコバルト、ニッケルなどのレアメタルの需給バランスが脅かされています。大規模な供給不足は、脱炭素社会の推進に対する深刻な影響を与えかねません。

そうした中、REFTが持つ新技術「エマルションフロー」が注目されています。この技術は、従来の溶媒抽出法と比較して、非常に高い効率と低コストでの元素分離を実現する可能性を秘めています。これにより、わずかな手間で高純度のレアメタルを取り出すことが可能です。

エマルションフロー技術とは?



エマルションフローは、液体の混合、分離という複数の工程を一度に行うことができる革新的な技術です。従来の方法では三つの手順を必要としましたが、エマルションフローでは「送液」というプロセスのみで同時に処理が可能になります。これにより、生産性が大幅に向上し、コスト削減にも貢献します。

さらに、密閉されたシステムは作業環境を改善し、IoTを用いた管理により自動化も進みます。こうした特徴は、環境負荷を低減しながら、作業の安全性をも高めるものです。

共同研究の意義



この度、EFTはエンビプロHDと共同研究契約を締結しました。エンビプロHDは、長年にわたるLIBリサイクルの知見を持ち、リサイクル事業の確立に貢献してきました。今回の共同研究では、エンビプロHDがリサイクル対象のLIBの収集と初期処理を担当し、EFTは「エマルションフロー」の規模拡大と専用装置の開発を担います。

二社の専門知識と技術を融合させることで、より効果的なリサイクルシステムの確立を目指し、両社の企業価値の向上を図るのと同時に、持続可能な社会の実現を支援します。

未来への展望



私たちが直面する環境問題は避けられない課題です。しかし、企業が新しい技術を駆使して持続可能な開発に取り組むことで、未来を切り開く可能性は広がります。特に、エンビプロHDとEFTの取り組みは、ライフサイクル全体を見据えた資源の利用方法を提案するものであり、これからのリサイクル業界のスタンダードになる可能性を秘めています。全ての産業が協力し合い、共に豊かな未来を築くためには、こうしたリサイクルの進化が非常に重要です。

この共同研究が進むことで、リサイクル業界全体における新たな流れが生まれることを期待しています。

会社情報

会社名
株式会社エマルションフローテクノロジーズ
住所
茨城県那珂郡東海村白方7番地5
電話番号

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