マイナウォレットとしずおかフィナンシャルグループの協働
マイナウォレット株式会社としずおかフィナンシャルグループの新たな協力が、本格的なWeb3事業への第一歩を踏み出しました。両社は2026年1月5日より、デジタル資産の活用を推進するための共同研究を開始することを発表しました。この研究は地域金融機関とテクノロジー企業の連携による新しい形の社会価値創造を目指しています。
共同研究の背景
マイナウォレットは、個人のマイナンバーカードを活用したWeb3ウォレットとミニアプリプラットフォーム「マイナウォレット」を開発し、誰もがデジタル資産を安全に利用できる社会の実現を目指しています。これまでにも、デジタル資産の管理や決済における実証実験を行い、公的な認証サービスを取得するなど、着実に技術を進展させてきました。
一方、しずおかフィナンシャルグループは地域のお客様のニーズに応える金融機関として、「社会価値創造」と「企業価値向上」を同時に追求しています。この二つの企業が連携することで、デジタル通貨やNFTの安全な流通環境を構築し、地域経済に貢献することが期待されています。
共同研究の具体的な内容
この共同研究では、Coinbaseが開発したEthereumレイヤー2ブロックチェーン「Base」を利用したデジタル通貨の発行実験を行います。研究の初期段階では、特定のユーザー間でトークンの取引を行う実証実験を実施し、以下の二つの主要なテストを行います。
- - しずぎん本部タワー内でのトークン支払いの実施
- - 限定された役職員間でのトークンのやり取り
この実証実験によって、発行者であるしずおかフィナンシャルグループがトークンの取引状況を把握・管理できるかどうか、またトークンが特定ユーザー間でのみ移転可能であるかを検証します。さらに、パーミッションレスブロックチェーン上でのトークン発行に関する技術的課題を洗い出し、解決策を探ります。
研究の期間と目的
研究は2026年1月から2月の間にわたって実施され、デジタル通貨発行に関する技術の検証を目的としています。これらの実証実験の結果をもとに、地域金融とWeb3をつなぐ新たな決済や送金サービスの実装を検討する計画です。
今後の展望
この共同研究から得られる知見は、将来的な地域経済の活性化に向けた基盤となります。特に、地域店でのキャッシュレス決済の導入や、地域通貨としてのデジタル資産の利用、さらには行政サービスとの連携など、多岐にわたるサービス展開が期待されます。
マイナウォレットは、引き続き地域金融機関や行政、企業とのパートナーシップを強化し、より安全で簡単なWeb3社会の実現に向けた取り組みを継続していく方針です。
しずおかフィナンシャルグループの概要
しずおかフィナンシャルグループは、静岡県静岡市に拠点を置く銀行持株会社です。地域の多様な金融ニーズに対応し、地域経済の発展に寄与することを目指しています。このような価値観が、Web3研究にも好影響を与えると考えられます。
今回の進展により、地域金融と先端技術の融合が進むことを期待し、今後の動向に注目が集まります。また、持続可能で信頼性のある金融システムの構築に向けた道筋を示すことになるでしょう。