巨匠たちの造形美を一堂に体感
2022年7月15日から24日まで、千葉県野田市にある「BUNDLE GALLERY」で開催される企画展「THE LEGACY OF MODERN CRAFT」は、ミッドセンチュリーの代表的なフランスのデザイナー、セルジュ・ムイユとピエール・シャポの作品を紹介します。会場は進来廉氏が1970年代に設計した建物で、ル・コルビュジエに学んだ最後の日本人建築家として知られています。
この展覧会では、セルジュ・ムイユとピエール・シャポの人物像や、彼らの作品がどのように生まれたのかを当時の写真や日記を通して知ることができます。また、最新の技術で復刻された作品や、弊社が保有する貴重なヴィンテージ品も展示され、製作された現行品の受注販売も行われます。中でも日本初上陸のシャポのアイテムは特に注目です。
セルジュ・ムイユのデザイン技術
セルジュ・ムイユは、幼少期からの植物や昆虫への好奇心がその作品に色濃く反映されたデザイナーです。彼は学生時代に身に付けた卓越した金属細工技術の上に、独自のデザインスタイルを築いていきました。世界的な彫刻家ガブリエル・ルネ・ラクロアから金属加工を学び、1952年にはジャック・アドネに照明器具のデザインを依頼され、その後ライト制作に情熱を注ぐこととなりました。彼の「Black Shapes」シリーズは、1950年代に高い評価を得た作品であり、後期の「Les Colonnes」シリーズとは対照的で、ポストモダンの要素すら感じさせる新たな表現を披露しています。
ピエール・シャポの木工デザイン
ピエール・シャポは、木の持つ生々しさと荘厳さを生かした独自のデザインで知られています。同時期に活躍したイサム・ノグチに強くインスパイアされ、自身のギャラリーで彼の作品を取り扱ったことも話題です。彼のオールジョイントデザインは、手工芸への愛が込められた作品であり、時代を超えたインパクトを持っています。シャポは工業素材や大量生産が流行する中で、手工芸の重要性を再認識させる存在でした。
建築とデザインが交わる場
今回の企画展は、進来廉氏の手がけた「BUNDLE GALLERY」というギャラリースペースで開催されます。この場所は、進来氏がフランス滞在中に多くの著名な建築家たちと交流を持ったことでも知られており、ピエール・シャポが影響を受けたギリシャ系フランス人建築家ジョルジュ・キャンディリスの理念とも共鳴しています。
オープン期間中はアポイント不要で自由に訪れることができるため、ぜひ多くの方にお越しいただき、ミッドセンチュリーの巨匠たちの造形美に触れていただきたいです。
企画概要
- - 開催期間: 2022年7月15日(金) - 24日(日) 12時〜17時(入場は16時30分まで)
- - 会場: BUNDLE GALLERY (千葉県野田市野田57番地)
- - 入場: 無料
- - 主催: 株式会社イニシャルジャパン / EDITIONS SERGE MOUILLE JAPAN
- - URL: ギャラリーCASA DE
皆様のご来場を心よりお待ちいたしております。