人材紹介会社アクティブ・コネクターを子会社化 - PeopleXがグローバル人材採用支援を強化
エンプロイーサクセス事業を推進する株式会社PeopleX(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:橘大地)は、グローバル人材の採用支援を展開するアクティブ・コネクター株式会社(東京都文京区、代表取締役:松本麻美)の全株式を取得し、子会社化することを発表しました。
PeopleXは、「地球上で働くすべての人への支援を通して成功に導く(ピープルサクセス)」をパーパスに掲げています。同社は、入社後の社員が能力を発揮し、活躍できるようになることを支援するエンプロイーサクセスHRプラットフォーム「PeopleWork」の開発・提供に加え、入社前にカルチャーやスキルがマッチする企業・職務(ジョブ)と出会うことを支援する人材エージェント事業「PeopleAgent」を展開しています。
今回のグループ化は、2030年にIT人材が日本国内で約79万人不足するとの試算があるなか、IT人材の需給ギャップを埋める方法として、外国人労働者の活躍推進が注目されている状況を背景としています。特に、外国籍エンジニアの受入れ・就労促進は、内閣府による特例創設など、今後ますます増加すると見込まれています。
PeopleXは、このようなマクロ環境を考慮し、IT/Web/DX領域におけるミドル・ハイクラス層の人材紹介に強みをもつ「PeopleAgent」のケイパビリティ拡大のために、アクティブ・コネクターをグループに迎えました。アクティブ・コネクターは、2013年の創業以来、外国籍ITエンジニアを中心に人材紹介サービスを展開し、専門のバイリンガルスペシャリストがグローバル人材と急成長スタートアップとの橋渡しを長年にわたり実現してきました。同社の経験豊富な人材、オペレーション、データベース、そして組織カルチャーを活かすことで、PeopleXは、パーパス実現に向けて事業に取り組んでいくとしています。
なお、アクティブ・コネクターの代表取締役社長は引き続き松本麻美が務め、PeopleX代表取締役CEOの橘大地、および「PeopleAgent」事業責任者の中川秋星が取締役に就任します。
今回のM&Aにより、PeopleXは「グローバル×IT人材」ドメインの人材紹介サービスの提供が可能となり、ピープルサクセス実現の幅を広げられると期待されています。
グローバル人材獲得の課題と今後の展望
アクティブ・コネクター代表取締役の松本麻美氏は、今回のグループ化について、創業当初は日本企業にとってグローバル人材の受け入れに難色を示す企業が多かったものの、ITエンジニアの採用が年々難しくなっていくにつれ、外国籍ITエンジニアの採用が多くの企業にとってメジャーな選択肢の一つとなり、社会の流れが確実に変わってきたと実感していることを語っています。
同時に、グローバルなチームづくりに取り組もうとする国内企業は、受け入れ準備や社員の能力が最大限発揮される環境づくりという点で課題を感じることがあるという現状も指摘しています。
PeopleX代表取締役CEOの橘大地氏は、国内におけるIT人材の需給ギャップは今後深刻な課題となり、労働生産性を向上させる上でもテクノロジーを活かす最重要ジョブの1つがエンジニアであると考えていることを強調しています。労働人口が減少する我が国において、外国籍エンジニアの受入れ・就労促進は国家的課題であり、PeopleXは、この課題に正面から向き合ってきたアクティブ・コネクターを心より尊敬しているとしています。
同氏は、今回のグループ化により、国内企業に対する外国籍エンジニアの人材紹介が可能になる他、未だ外国籍エンジニアの採用を開始していない企業に対しても、その受け入れのノウハウのコンサルティング領域を拡充していく方針を示しています。今後、様々な国、地域からのグローバルエンジニアの受入れ・就労促進も展開することで、国家の要請にも応えられるよう事業を拡充していくとしています。
M&Aロールアップ戦略
PeopleXは、主力事業の成長に加え、M&Aを活用したロールアップも積極的に検討し、非連続な成長による企業価値向上を目指しています。具体的には、大企業からスタートアップ企業までを対象とした、オフィスワーカー向け、特にエンジニア、デザイナー、ビジネスアーキテクトといったDX人材の人材紹介事業や、組織・人事コンサルティング、採用代行(PRO)サービス、人材派遣、求人広告代理店、人事向けシステム提供などの人事向けに事業を展開する企業のM&Aロールアップ戦略を重点領域と定めています。
PeopleXグループにジョインするメリット
PeopleXグループにジョインすることで、以下の4つのメリットが期待されます。
1. 法人営業及びマーケティングの強化:様々な職種をカバレッジした上で求人企業に対する法人営業を一本化することで大手企業への人材需要に対して応えていくことができます。またセールス&マーケティング費用の共通化により規模の経済により高い利益率の確保が可能です。
2. 投資の強化:当社の投資基準に従い、既存事業に対し更なる投資を行うことで更なる価値創出を行うことができます。共通のKPIフレームワークを活用することで企業理念の実現に向けて人材支援、金銭支援などを拡充していく方針です。
3. バックオフィス基盤の強化:人事、財務、税務、法務等のバックオフィス基盤、システム基盤、社員が活躍するオフィス基盤を共通化することによって、強靭なバックオフィス基盤の実現とコスト圧縮ができ、成長を支えながら利益率の向上が可能です。
4. PeopleXによるテクノロジーの活用とマネジメント体制:当社では生成AI・LLM等の最先端テクノロジーを積極的に開発、活用しており、従来まで人による業務が介在していたところを自動化することで高い利益率を実現していくことを強みとしております。また、当社マネジメント体制、育成体制の共通フレームワークを活用することで今後日本を代表する企業規模まで共に成長していくことができます。
まとめ
PeopleXは、アクティブ・コネクターのグループ化により、グローバル人材の採用支援を強化し、ピープルサクセス実現に向けた事業をさらに推進していくことを目指しています。今後、PeopleXは、M&A戦略を通じて、人材紹介事業を拡大し、日本の企業の人事機能強化に向けて貢献していくことが期待されます。