ロイヤルエンフィールド、アジア太平洋地域の覇権拡大を狙う新工場
ロイヤルエンフィールドは、タイに初の車両組立工場を設立し、アジア太平洋地区での事業拡大を図っています。この新しい工場は、国際的なプレゼンスを向上させるための重要なビジョンの一環であり、同社のローカル市場への長期的なコミットメントを示しています。
新工場の特徴と影響
この組立工場には、ロイヤルエンフィールド初のパワートレイン専用の施設が併設される予定です。この施設は、アジア太平洋地域のディーラーや従業員向けのトレーニングセンターとして機能し、技術革新や社内の成長を促進する重要な役割を果たします。
ロイヤルエンフィールドは、250ccから750ccのミドルクラスモーターサイクルにおいて、グローバルなリーダーとしての地位を確立しています。新工場はバンコク近郊のサムットプラカーンに位置し、完全所有のCKD(コンプリート・ノックダウン)組立工場として運営されます。これにより、地域市場への迅速な対応が可能になります。
CEOのコメント
新工場の開設式で、ロイヤルエンフィールドのCEOであるB Govindarajanは、「当社の目的は、手頃な価格で個性を表現できるモーターサイクルを提供し、ミドルクラスモーターサイクルの成長を促進することです。」と述べ、タイや他のアジア太平洋市場における成長戦略を強調しました。
彼はさらに、ロイヤルエンフィールドが真のグローバルブランドであり、多様な市場に対応した幅広い商品ラインナップを持っていることを挙げ、この新工場設立が「ピュアモーターサイクル」の体験をより多くのライダーに提供することを目指していると補足しました。
成長市場としてのタイ
ロイヤルエンフィールドのアジア太平洋地域事業責任者であるAnuj Dua(アヌージ・ドゥア)は、タイ市場について「非常に重要な市場であり、着実な成長を遂げてきた」と述べ、150%以上の成長率を記録していることを明らかにしました。また、タイの多様な地形や文化は、同社のオートバイにとって理想的な環境であるとも指摘しました。
この57000平方フィートにわたる工場は、年間3万台以上の生産能力を誇り、市場の需要に的確に応えるための最先端の施設が整っています。新工場ではタイ市場向けの生産から開始し、段階的にアジア太平洋地域全体への供給を進める予定です。
ロイヤルエンフィールドの歴史
1901年に創業したロイヤルエンフィールドは、美しいオートバイを製造し続けている世界最古のブランドです。イギリスにルーツを持ち、1955年にインドで製造工場を設立したことから、同国のミドルクラスモーターサイクルセグメントの先駆者となりました。近年では、電動モーターサイクルブランド「フライング・フリー」なども展開し、進化を続けています。
ロイヤルエンフィールドは、3年間のロードサイドアシスタンスと保証をすべてのモーターサイクルに提供し、顧客に向けて新しい冒険の旅に挑戦するメッセージを発しています。タイでの新工場設立は、同社のさらなる国際的な成長に向けた新たな一歩といえるでしょう。