ひとり親家庭の実態調査:経済的・精神的な困窮が深刻
近年、ひとり親家庭の支援が課題となっていますが、新たな調査結果がその実態に迫ります。島根県にある「コミュニティ・フリッジ出雲」を利用する家庭を対象に実施された調査では、経済的な困難だけでなく精神的なストレスの深刻さも浮き彫りになりました。
実態調査の概要
この調査は、島根大学の学生サークル「学生FBI」との協力により、9月28日から10月15日にかけて行われました。メールでの依頼を通じ、合計99件の回答が寄せられ、家庭の生活状況や子どもの体験活動についての意見が集まりました。調査項目は家庭状況、生活実感、夏休み期間中の状況、子どもたちの体験活動に関するものでした。
調査結果の概要
1. お子さんの人数
調査対象となった家庭には多子家庭が多く見受けられ、複数のお子さんを抱える親の負担が大きい状況です。
2. 経済的状況
驚くべきことに、調査の結果、参加家庭の半数以上が年収200万円未満という厳しい現実が記録されました。この数字は、ひとり親家庭の多くが経済的な支援を必要としていることを示しています。
3. 悩みや不安
ほとんどの家庭がさまざまな悩みや不安を強く感じており、その中で最も低い「お子さんの健康」に関する不安でさえも、過半数以上の親が憂慮しているというデータが得られました。
4. 夏休みの状況
お子さんの欠食が2割にのぼる一方で、親の半数近くが「3食食べられなかったことがあった」と回答しており、これが家庭の厳しい経済状況を反映しています。
5. 体験活動
調査によると、お子さんの4割以上が学校外の定期的な体験活動に参加していないことが明らかになりました。また、単発の体験活動に関しても同様に、4割以上のお子さんが全く参加していないという結果が出ています。
6. 塾へのニーズ
約85%の親が、無料もしくは低額な条件であれば塾に通わせたいという意向を示しており、教育支援の必要性も垣間見えます。
支援の必要性
この調査結果は、ひとり親家庭が直面する現実的な困難を浮き彫りにし、地域社会としての支援の重要性を強調しています。特に、当法人では現在、島根県のひとり親家庭の子どもたちに食事を提供するためのキャンペーンを行っており、寄付集めの目標を100万円に設定しています。この活動は出雲市共同募金委員会の協力のもとで進められており、ご寄付は税額控除の対象となることも特徴です。
おわりに
ひとり親家庭への温かい支援が広がる中、個々の家庭に寄り添った地域の支援がますます求められています。特に直接的な支援を検討している方々には、当法人への寄付やサポートを心からお願い申し上げます。皆さまの温かいご支援が、困難な状況にある家庭に大きな助けとなるでしょう。
お問い合わせ先
- - 担当:樋口和広
- - 電話:090-3723-4616
- - メール:ohyagi2000@gmail.com