隠岐の地に誕生した「Entô」が2025年度グッドデザイン賞を受賞

隠岐の美しい地に息づく「Entô」の魅力

島根県の隠岐諸島に位置する宿泊施設「Entô」が、2025年度のグッドデザイン賞を受賞しました。この受賞は、建築設計を手がけたマウントフジアーキテクツスタジオのバイタリティと独自のデザインコンセプト「Honest & Seamless」に高く評価が与えられた結果です。共同設計者の原田真宏氏と原田麻魚氏は、自然と人の営みがつながり合うような環境を作り出すことに成功しました。

エコと地域活性化の新しい施策

「Entô」は地域住民がホテル運営に参加し、島全体を一つのホテルに見立てるという独自の観光構想に基づいています。既存の本館を改修し、老朽化した別館を新たに建設することで、宿泊体験を刷新しました。この宿泊施設では、多くの島民が直接、間接的に関わりながら、地域の産業の再生や観光人口の拡大を目指しています。

特に注目すべきは、建築における材料や工法の選定です。地元の自然や環境に配慮した木造建築が採用され、CLT（Cross Laminated Timber）パネル工法で構築されました。また、本土での精密なプレカットと最小限の現地作業を組み合わせる「リモート構法」が導入されています。これにより、CO₂の排出を抑え、環境にも配慮した設計が実現しています。

自然と調和した居住空間

「Entô」のデザインは、室内から自然景観を最大限に楽しめるよう考慮されています。まるでジオパークそのものに包まれているような宿泊体験が提供され、滞在するごとに新たな感動を得ることができるでしょう。自然と建築、人と土地が一体となるこの場所は、訪れる人に深い静けさと鉱然さを感じさせます。

審査員からの高い評価

審査員からは、地域活性化計画において島民が直接関与している点が高く評価されました。これにより、地場の施工者がいなくても、量産型プレカットによる建設方法が実現し、他の地域へのモデルケースとなることが期待されています。建設業界の人手不足問題にも光を当てる提案が評価されるなど、さまざまな側面での貢献が称賛されました。

Entôの進化

「Entô」は、島根県隠岐諸島にて「Honest & Seamless」の哲学に基づき、誠実で継ぎ目のない建築を目指して営業しています。自然環境と調和した建築デザインは、国内外からも高い評価を受けており、今後も多くの人々がこの特別な場所を訪れることでしょう。詳細については、公式サイトもぜひご覧ください。Entô公式サイトから情報を得ることができます。