寿司チェーンが環境保全に新たな一歩を
全国展開する宅配寿司チェーン「銀のさら」を運営する株式会社ライドオンエクスプレスホールディングスが、岩手県洋野町の注目の環境プロジェクトに出資しました。これは、同社が取り組む持続可能な海の資源保全活動の一環として注目されています。
増殖溝による藻場の創出
本プロジェクトは、洋野町が実施する「増殖溝を活用した藻場の創出・保全活動」と題した取り組みです。この増殖溝は約50年前に設置され、ウニの育成を助けるための重要な仕組みとして知られています。海藻の流入を促し、ウニが育ちやすい環境を作ることで、地域の水産資源を守る役割を果たしています。
カーボンオフセットの実施
ライドオンエクスプレスは、事業活動で排出された二酸化炭素の一部をカーボンオフセットするために、藻場の保全と促進を通じた「Jブルークレジット®」として10トンのCO₂を購入しました。これにより、同社は持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた具体的なステップを踏み出しました。
環境保全に対する想い
「銀のさら」の担当者は、魚介類の安定供給に貢献したいという熱い想いを口にしました。特に、ウニが地球温暖化の影響を受けやすい状況にある中で、水産資源の保護と多様性の維持が重要であると認識しています。この出資により、食文化の育成と環境保全に繋がるサポートを行いたいと考えています。
洋野町の特色とチャレンジ
洋野町は、全国で2位のウニの水揚げを誇る地域。藻場の保全活動は地元の漁業にも深く関わっています。彼らの取り組みによって蓄積されるブルーカーボンは、CO₂の吸収に寄与し、地球温暖化対策にも大きな影響を与えています。これまでに3,753トンのCO₂が認証され、国内最大級のブルーカーボン認証量となっています。
地域との連携とサポート
2024年7月、ライドオンエクスプレスの担当者は洋野町を訪問し、町長や副町長から藻場の重要性や増殖溝の歴史について学びました。町長は、この取り組みが未来の世代にとっても持続可能な魚介類の供給を確保するものと期待を寄せています。
今後の展望
ライドオンエクスプレスは、今後も藻場を守る活動や、海洋環境に配慮した事業への出資を続けていく考えです。事業を通じて、環境問題の重要性やその取り組みの意義を全国の消費者へ広めていく決意を示しています。持続可能な未来を目指して、今後の動きに注目が集まります。