音声分離と感情分析によるカスタマーハラスメント対策
近年、カスタマーハラスメント(カスハラ)が増加する中、顧客対応における現場の負担はますます大きくなっています。この問題は、オペレーターの心理的疲弊や人材の流出を招き、企業にとって深刻な課題となっているのです。多くの企業では通話録音が導入されているものの、そのデータの使い方が限定的であり、証跡としての機能を果たすことができていないケースが多いのが実情です。ビジネスの現場では、録音データを“使えるデータ”へと変換する新たな手段が求められています。
課題:モノラル録音とクロストークの影響
多くの通話録音がモノラル形式であり、さらにクロストーク(同時に複数の話者が話す状況)が発生することによって、「誰が何を言ったのか」が曖昧になってしまっています。このような状況が続けば、“言った・言わない”に関する証跡は不明確になり、誤解やトラブルを生む可能性が高いです。また、録音の内容だけではオペレーターのストレスや心理的限界を見逃してしまうことから、離職や対応ミスに繋がる恐れがあります。これを解決するためには、音声情報の「中身」と「感情」に焦点を当てる必要があります。
新たなサービスの紹介
ここで新たにご紹介するのが、通話録音を「録る」から「活かす」という進化を遂げる2つの音声サービスです。これらのサービスは、カスハラへの対応を強化し、オペレーターの健康管理に役立つことを目的としています。
1. 感情分析サービス『emoiwa』
AmiVoiceCommunicationSuiteによって測定した感情値をemoiwaで分析することで、オペレーターのストレスや感情の変化を定量的に把握できます。このシステムではチューニングが不要で、コールセンター業務に特化した事前学習モデルを用いて、オペレーターの離職確率(0%~100%)や応対スキルを可視化することが可能です。これにより、オペレーターの状態を把握し、よい環境を作る材料を得ることができます。
2. 音声分離サービス『waketekoo』
こちらのサービスはAIを利用し、モノラル録音やクロストークを含む通話内容の音声を、話者ごとに分離することができます。これにより、発言者別に「誰が・何を・どのタイミングで言ったか」を明確に記録することができ、カスハラ対応や証跡管理の精度を大幅に向上させます。導入形態はクラウドAPI型やモジュール提供型があり、既存システムに負担をかけずに施策を実施することができます。
参加者におすすめな対象者
このウェビナーは、以下のエンドユーザーに特におすすめです:
- - コールセンターの離職リスクやストレス管理に課題を感じている方。
- - スーパーバイザーやマネージャーとして、現場ケアの判断材料を必要としている方。
- - 通話録音を証跡やトラブル対策として強化したい方。
- - 音声処理や音声分離に問題を抱えるコンプライアンス/品質部門の方。
主催は三菱電機デジタルイノベーション株式会社、共催は株式会社オープンソース活用研究所およびマジセミ株式会社です。ウェビナーの詳細や参加申込は、下記リンクからご確認ください。
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