東京計器、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」への参画
東京計器株式会社(東京都大田区、代表取締役社長 安藤毅)は、株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役 袴田武史)が推進する民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」にサポーティングカンパニーとしての契約を結びました。これは、宇宙産業の成長を映し出す重要な契約であり、両社の目指す未来にとって大きな意味を持つものです。
契約の背景とは?
近年、宇宙産業は世界的に技術の革新と商業化が進み、急速に発展しています。「HAKUTO-R」は、ispace社が運営する月面探査ミッションで、独自に開発したランダーとローバーを用いて月面探査を行います。すでに2022年12月には月着陸ミッションを打ち上げ、2023年には月面着陸に挑みました。そして、2024年冬にはさらなる月面探査ミッションを予定しています。
東京計器は、2030年に向けた長期ビジョンのもと、宇宙事業を新たな成長の柱として位置付けており、これまでの衛星組み立てや部品開発に力を入れています。今回のispaceとの提携により、さらなる技術革新が期待され、安全な社会の実現に貢献していく考えです。
東京計器代表のコメント
東京計器の安藤社長は、「当社の製品は社会の安全を支える重要な役割を担っており、HAKUTO-Rへの参画によって既存事業に加え、宇宙事業でも新たな成長を促進できることを期待しています。」と語っています。また、ispaceとの協力を通じて、宇宙産業の未来を切り開く意気込みを見せています。
ispaceの期待
ispaceの袴田社長は「東京計器のHAKUTO-Rへの参画を心より歓迎します。同社の衛星機器に関する実績は、今後の宇宙探査において非常に価値のある技術となるでしょう。」と強調し、両社の連携により、宇宙で活用できる技術開発が進むことを期待しています。これにより地球上での応用も視野に入れているとのことです。
東京計器の概要
東京計器は、明治時代に創業し、日本初の計器メーカーとして知られています。現在、官公庁と民間の両方に広がる事業を展開し、船舶や産業機械、建設機械など多岐にわたる分野で社会インフラを支えています。2030年までのビジョンにおいて、宇宙事業を成長のドライバーとすることで、航空・宇宙分野における役割も一層重要になっています。
そのため、東京計器は今後も安全な社会の実現に貢献するため、宇宙に関わる新たな挑戦を続けていくことでしょう。
ispaceの活動
ispaceは、「人類の生活圏を宇宙に広げ、持続可能な未来を築く」というビジョンのもと、月面での資源開発を行う宇宙スタートアップ企業です。2010年に設立され、日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約300名のスタッフが在籍しています。独自の月着陸船や月面探査車を開発し、月への低コストの輸送サービスを提供しています。
2022年12月にはSpaceXのFalcon 9を使用し、初のミッションを成功させ、2024年には続くミッション2の打ち上げを予定しています。これらの取り組みが、今後の月市場におけるビジネス機会を拡大させることでしょう。
このように、東京計器とispaceの提携は、宇宙事業の発展に寄与し、未来の技術革新を実現する可能性を秘めているのです。