IGSとプルータス・グループが資本業務提携を発表
人材データ測定ツール「GROW360+」を提供する【Institution for a Global Society株式会社(IGS)】は、国内の企業価値評価で実績のある【株式会社プルータス・コンサルティング(プルータス・グループ)】との資本業務提携を発表しました。この提携により、人的資本の定量化技術と企業価値評価の専門知見が融合し、新たな経営支援ソリューションの提供が期待されています。
提携の背景
近年、企業価値を評価する際、人的資本が重要な要素としてクローズアップされています。しかし、M&Aなどの場面では、人的資本に対する評価が不足しているという課題があります。多くのケースで、財務面や法務面の評価は行われても、「人材の質や量」、「スキル構成」、さらには「組織文化」といった人的資本の重要なファクターが適切に評価されていないのが現実です。
そのため、M&A後のPMI(Post Merger Integration)で人的リスクが顕在化し、シナジーの創出が遅れることが数多く見られます。このような背景から、IGSはプルータス・グループと提携し、人的資本を可視化し、企業価値評価に結びつける新しい仕組みを構築することにしたのです。
新たなソリューションの提案
1. M&A・PMI支援
提携によって提供される「人的資本デューデリジェンス(HCDD)」は、M&AやPMIのプロセスにおいて、リスクと価値を人的資本の観点から見える化する手法です。IGSの「GROW360+」を使用し、対象企業の人材におけるスキルやコンピテンシー、気質を定量的に測定した後、プルータス・グループが企業価値へ与える影響を分析することで、M&A成功率を高めることを目指します。
2. 戦略連動型の人的資本経営支援
さらに、プルータス・グループによる経営戦略のコンサルティングとIGSの人材データ測定・分析を組み合わせ、経営戦略と人事戦略の分断を解消していきます。また、企業価値の向上戦略を実行後の効果を測定し、人的資本開示までを一貫してサポートするデータドリブンな人的資本経営サイクルを実現することが、両社のねらいです。
「GROW360+」の特徴
「GROW360+」は、主観や経験に左右されることなく、従業員のスキル・コンピテンシー・気質を360度から定量的に評価できるツールです。特許技術を活用したバイアス補正により、評価の信頼性が向上する上、約100万件のビッグデータを基に市場水準との比較分析も可能です。
今後の展開
IGSとプルータス・グループは、提携を通じて人的資本データを企業価値評価や経営判断に結びつけ、新たな評価・活用の仕組みを構築します。IR開示や人的資本ROI算出に加え、M&AやPMIに関する企業価値評価のニーズにも応えていく方針です。これにより、クライアント企業への提供価値の充実を図ります。これからの進展が楽しみです。