新たな酒器「SHUWAN」で日本酒を極める
シュワン社が開発した「SHUWAN」は、進化する日本酒のための新たな酒器です。その特徴や魅力について詳しく探ります。
SHUWAN誕生の背景
日本酒の世界はここ10年で実に多様化しました。若い世代の蔵元たちは、従来の吟醸ブームを超え、あえて米を削らずに旨味を追求したり、低アルコールで軽やかな味わいの日本酒に挑んだりしています。これにより、豊かな旨味や複雑な味わいを持つ個性的な日本酒が次々と登場し、進化を続けています。
しかし、酒器の面では、従来のワイングラスやお猪口が主流で、これらでは日本酒本来の滑らかで繊細な味わいを十分に引き出すことができませんでした。特にお猪口は日本酒の香りを閉じ込めず、香りが放散されてしまい、ワイングラスも形状により香りが籠もり過ぎてしまうという課題がありました。
そうした中で、「SHUWAN」は日本酒の特性を最大限に活かすために設計された新しい酒器です。
SHUWANの特徴
「SHUWAN」は、そのデザインにおいても独自性を持っています。胴体が楕円形で、飲み口が正円にすることで、香りを逃さず穏やかに日本酒の香気を保つことが可能になります。特に、アルコールの刺激臭を和らげる工夫がされており、飲み口に入る際に甘みがしっかりと感じられます。
推奨される日本酒の注ぎ方は、器の半分程度、90ccから120ccを注ぐこと。これにより、日本酒の隠れた香りと味わいが目覚め、今までにない新しい日本酒の美味しさを堪能できます。
実績と評価
この「SHUWAN」は、新政や日日などの新進気鋭の酒蔵でもテイスティングに採用されています。特に2024年のクラウドファンディング「Makuake」では、「NEXTワイングラス」として高評価を獲得し、1,107万円の支援額を達成しました。また、多くの飲食店や外国資本の高級ホテル、日本酒専門店でも次々と導入されています。
科学的な証明
「SHUWAN」の香気成分に関する研究も行われ、味香り戦略研究所の協力を受けて、ガスクロマトグラフィーを使用した香気成分の分析が実施されました。この結果、SHUWANは他の酒器(お猪口、ワイングラス)と比べて、日本酒の持つ香気成分をより良いバランスで維持できることが明らかになりました。
特に、SHUWANはエステル化合物において成分量が多く、不快な臭いになる成分は少ないという結果が得られています。これはSHUWANの独自の設計に起因しており、今までにない繊細な風味を引き出す特徴があると言えます。
結論
日本酒はユネスコに登録された国酒であり、シュワンはこの文化を広めるためにSHUWANを誕生させました。これからの日本酒市場においても、SHUWANを通じて新たなスタンダードを確立し、造り手と飲み手が同じ体験を共有することを目指しています。
この新たな酒器が、今後の日本酒の楽しみ方にどのような影響を与えるのか注目が高まります。