鳥取市で進行中の『スーパーアプリ』によるオンライン診療実証実験
株式会社LIMNOが提供する生活支援サービス『スーパーアプリ』を活用した、オンライン診療の実証実験が2024年10月21日に鳥取市佐治町で行われました。この実証実験は、鳥取市と民間企業との連携により実施されており、高齢化が進む地域での医療アクセス向上を目指しています。
実証実験の概要
今回のオンライン診療実証実験は、佐治町内の国民健康保険診療所にて行われ、タブレットを通じて医療サービスを提供しました。対象となったのは、定期的に通院している市民で、診療所と公民館に設置されたタブレットを利用して、医師と患者がビデオ通話を通じて診察を行いました。
目的は、通院の手間を省き、医療サービスの利便性を向上させること。また、地域における医療サービスの安定化も目指しています。
患者の反応
実際に診察を受けた患者の声も紹介された。80代女性は「規格に沿ったオンライン診療に違和感がなかった」と語り、また60代男性は「普段通りの流れで診察ができた」「災害時の安否確認などにも役立つ」とし、この取り組みの利点を強調しました。
医師の評価
今回のオンライン診療に参加した医師も、初の試みながらも患者の状況を的確に把握できたと評価しています。オンラインでの医療提供が、交通アクセスが困難な地地域や災害に強い医療体制を築く手段であると述べ、医師不足解消にも寄与する可能性があるとの見解を示しています。
鳥取市からのコメント
鳥取市もこの取組を評価しており、高齢者が医療にアクセスしやすくなることが重要であると認識しています。特に山間地域の住民にとって、遠隔医療は重要なインフラとして機能することが期待されています。市は今後もオンライン診療の効果を検証し、高齢者向けの利用しやすさを追求する方針です。
生活支援アプリ「スーパーアプリ」について
このオンライン診療の基盤となっている『スーパーアプリ』は、鳥取市の生活支援サービスを一括して提供するアプリです。市報の閲覧から電子図書館の利用まで、多岐にわたる行政サービスや民間企業のサービスが一つのインターフェースで利用可能です。
しかし、実証実験を通じて浮き彫りになった課題もあります。利用者のニーズや操作面での利便性を考慮し、今後の改善を模索しているのです。
まとめと今後の展望
鳥取市でのオンライン診療実証実験は、高齢化社会における医療の新しい手法を示唆するものです。株式会社LIMNOは、今後もデジタル技術を駆使したサービスを提供し、地域住民が安心して暮らせる環境づくりに貢献していく意向を表明しています。この取り組みが他の地域にも展開されることが期待されます。