無苦痛の新薬
2019-03-20 16:42:49

膵臓がん治療の新時代到来: 無苦痛の新薬開発が進展

膵臓がん治療の新時代到来



膵臓がんは早期発見が難しく、適切な治療法が限られているため、毎年多くの命を奪っています。新たに開発された無苦痛治療薬「ポリタクセル(Polytaxel™)」が、がん治療に新たな光をもたらす可能性が浮上しました。韓国のバイオ企業CNPharmは、動物実験においてこの新薬ががん細胞をほぼ完全に死滅させ、副作用を伴わない結果を確認したと発表しました。この成果は、膵臓がんの難治性を克服するための重要な一歩となり得るでしょう。

膵臓がんは世界中で年間20万人以上が亡くなると言われ、韓国でも5000人を超える人々がこの病に苦しんでいます。著名な成功者たち、例えばルチアーノ・パヴァロッティやスティーブ・ジョブスもこのがんに倒れました。それだけに、新たな治療法の確立は待望されています。

CNPharmが開発したポリタクセルは、2018年12月から2023年3月までの90日間にわたり、動物を使った実験によって評価されました。重要な点は、がん治療において一般的に見られる副作用である体重減少がなく、最大無毒性容量(NOAEL)での投与でも効果が確認されたことです。NOAELとは、安全な範囲内での最大投与量を意味し、従来の抗がん剤はこの限界値を超えて投与されることが多く、副作用のリスクが高まることから、患者は非常に苦しい思いをしています。

CNPharmの実験によれば、ポリタクセルはNOAELの20mgまで投与しても、がん細胞の死滅が実現しました。このことは、今後の膵臓がん治療薬としての可能性に興味を引きます。また、CNPharmは昨年発表した無苦痛の抗がん剤について示した成果も注目されています。

伝統的な膵臓がん治療薬アブラキサンの投与では、NOAELの40倍もの量が必要です。このため、患者は必要以上の副作用に苦悩し、治療の効果は2〜3ヶ月の延命に過ぎないとされています。一方、CNPharmの研究者たちは、今回の結果を基に人間を対象とした臨床試験の実施を期待しています。

臨床専門機関Dt&SanoMedicsの李社長は、「この成果は膵臓がんの完治の可能性を示唆します。今後、人を対象とした臨床が進展することを期待しています」と述べています。一方、現代バイオの呉社長は、「この結果はがん治療の新たなパラダイムを提示しており、今後本格的に臨床を進める方針です」と知らせてくれました。

また、CNPharmは今後、ポリタクセルの効能と市販の膵臓がん治療薬との比較実験を予定しており、臨床許可の申請も行なう予定です。

一方、アメリカでは、臨床第1相を終えた治療薬を患者に投与する権利を与える「Right To Try」法が施行されており、これにより新薬の可能性も見えてきます。

無苦痛の膵臓がん治療薬の開発が進む中、今後の動向に注目です。

会社情報

会社名
株式会社CNPharm
住所
韓国ソウル特別市西大門区梨花女大ギル52梨花女子大学校総合科学館B棟455号
電話番号

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