新型CVCファンド「DE-SIGNキャピタル」とは
株式会社DE-SIGNグループ(東京都中央区)とGazelle Capital株式会社(東京都千代田区)が手を組み、コーポレートベンチャーキャピタルファンド「DE-SIGNキャピタル1号有限事業責任組合」を新たに設立しました。このファンドは、急速にデジタル化が進む中での製造業や建築、医療、不動産業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を目的とし、スタートアップ企業の支援を行います。
CVC設立の背景
レガシー産業は、デジタル化の波に面しており、多くの企業が業務改革やデジタル技術の導入に苦しんでいます。これには高額なコストや現場のITリテラシーの差が影響しており、変革が滞っているのが実情です。そのため、スタートアップ企業が提供する新たなビジネスモデルやテクノロジーの導入が不可欠です。
DE-SIGNグループは、オフィス空間のデジタル化やコミュニティ形成において実績を持っており、過去にも多くのスタートアップと連携を図ってきました。一方、Gazelle Capitalは、年間1,000件以上のスタートアップとの面談を経て、大規模なネットワークを築いてきました。このような背景から、両社は新たなファンド設立に至ったと言えます。
新ファンドの概要
「DE-SIGNキャピタル1号有限事業責任組合」は、多岐に渡るスタートアップに対して資金提供を行い、その後の経営支援も行います。特に、以下のようなサービスを提供する企業に着目します:
- - 働き方に関連するサービス
- - 労働集約的な領域をターゲットにしたサービス
- - ワークプレイスやファシリティマネジメントに関わるサービス
また、既存の資産やネットワークを活用した営業支援も行い、スタートアップ企業の成長をサポートしていきます。
重要な投資先
CVCファンド設立に際して、初めての投資先として生成AIを利用したクラウドサービス「Qast」を提供するany株式会社が選ばれました。このサービスは、ナレッジマネジメントの分野での革新を目指し、70,000人以上のユーザーから支持されています。DE-SIGNキャピタルは、any社の更なる成長をサポートし、DXを推進する企業としてのプレゼンスを拡大していく方針です。
代表者のコメント
DE-SIGNグループの佐藤浩也社長は、この新たな取り組みを通じて「ハタラくをドライブさせる」というミッションを実現したいと意気込みを語っています。Gazelle Capitalの石橋孝太郎代表も、CVCがスタートアップとの協業やM&Aを加速させる手段であることから、今後の提携の重要性を強調しています。
まとめ
DE-SIGNグループとGazelle Capitalが設立した「DE-SIGNキャピタル1号有限事業責任組合」は、持続可能な新産業モデルの創出を目指しており、今後のスタートアップ支援において重要な役割を果たすことでしょう。日本のレガシー産業のDX推進を加速するための新たなステージが始まりました。この取り組みがどのように進展していくのか、今後が楽しみです。