米国大豆会議:市場と未来
2024-11-18 14:18:37

米国産大豆の未来展望:サステナビリティと市場動向を探る国際会議が東京で開催

米国産大豆の未来を探る:東京で開催された国際会議



2024年11月12日、東京・虎ノ門のThe Okura Tokyoにて、「米国大豆バイヤーズ・アウトルック会議2024」が開催されました。アメリカ大豆輸出協会(USSEC)が主催したこの会議には、アメリカから大豆生産者、輸入業者、専門家らが来日。日本やアジアの需要家、商社、報道関係者など、約213名が参加し、米国産大豆の最新情報と市場動向について活発な議論が交わされました。

2024年産アメリカ大豆:生産状況と品質



会議では、2024年産アメリカ大豆の生産状況と品質に関する報告がなされました。全般的には良好な生産状況だったものの、カンザス州とミネソタ州の生産者からは、土壌の健全性を保つための輪作や、遺伝子組み換えでない大豆(Non-GM)栽培の取り組みが紹介されました。一方、ミネソタ大学のセス・ネイブ准教授は、生育期の天候不順が収量と品質に影響を与えたと分析。タンパク質と油分のレベルは高いものの、天候の影響は無視できないと指摘しました。

世界の大豆市場:需要拡大とサステナビリティへの意識の高まり



米コバンク社のタナー・エムケ氏は、世界の大豆生産量と消費量が過去最高を記録し、増加傾向にあると報告。特にバイオ燃料用途の大豆油需要の高まりが注目されています。また、イノバマーケットインサイツのトム・ヴァアハイル氏は、大豆製品における「健康志向」の高まりを指摘。韓国では消化器・腸の健康を訴求する商品が増加し、日本では腸内ケアを謳う納豆の販売が伸びていると説明しました。

サステナブルなアメリカ大豆:SSAP認証の現状と今後の展望



USSECのローズ・リーク氏は、サステナブルなアメリカ大豆認証プログラム(SSAP)の最新動向について報告しました。日本と韓国ではアメリカ大豆輸出全体の93%、ヨーロッパでは99%がSSAP認証を取得しており、その普及は著しいと述べました。さらに、2024年8月に開催されたSOY CONNEXT2024では、日本の18企業が「サステナブルなアメリカ大豆アワード」を受賞。現在、18社の400商品以上でSUSTAINABLE U.S. SOY認定マークが使用されています。USSECは、今後もサステナビリティへの取り組みを強化していく方針を示しました。

会議の参加者とプログラム



会議には、在日米国大使館農務担当公使、農林水産省関係者、米国大豆生産者、専門家など、幅広い関係者が参加しました。講演内容や発表資料は、USSECのウェブサイトからダウンロード可能です。

まとめ:持続可能な大豆生産の重要性



今回の会議は、アメリカ産大豆の現状と市場動向、そしてサステナビリティへの取り組みを多角的に示した重要な機会となりました。世界的な大豆需要の高まりとともに、環境への配慮と持続可能な農業の推進が、大豆生産においてますます重要になっていることを改めて認識させられました。今後の大豆業界の動向、そしてサステナブルな農業の進化に注目が集まります。


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会社情報

会社名
アメリカ大豆輸出協会
住所
東京都港区虎ノ門1-2-20第3虎の門電気ビル11階
電話番号

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