鳥羽商船高専がKDDIと新たな連携を発表
三重県鳥羽市に位置する鳥羽商船高等専門学校は、2024年11月27日にKDDI株式会社との間で、災害発生時に船舶型基地局を設置するための連携協定を締結したことを発表しました。この取り組みは、急速に変化する環境下でのコミュニケーション手段の確保を目指しており、今後の災害支援活動において重要な役割を果たすことが期待されています。
新造練習船「鳥羽丸」について
この協定の実施のため、新造中の練習船「鳥羽丸」は災害時にも対応できるよう設計されています。特に、携帯電話の基地局となる機能を持たせることで、災害時における通信網の復旧を迅速に行えるようにします。練習船は、衛星回線を基盤とした基地局を搭載し、災害時に沿岸部で運用されることになります。
衛星回線を用いた基地局の運用
災害が発生し、陸上の通信網が被害を受けた際には、船舶型基地局の設置が特に有効です。鳥羽商船高専とKDDIは、令和7年3月からこの基地局の運用を開始する予定で、これにより、通信網が寸断された地域でも携帯電話による連絡手段を確保できるようになります。
災害時の物資搬送と訓練
また、協定には災害地への物資搬送の機能を持たせることも盛り込まれており、「鳥羽丸」は定期的な訓練を通じて迅速な救援活動ができるよう準備を進めていく予定です。このような取り組みは、災害時において被災地のニーズに迅速に応えるための大きな助けになるでしょう。
鳥羽商船高等専門学校の歴史と役割
鳥羽商船高等専門学校は1875年に設立され、日本で最も古い商船系の高等専門学校として知られています。その教育プログラムは、船員を養成する商船学科とエンジニアリングを学ぶ情報機械システム工学科の2つの学科で構成されており、科学的思考と実践的知識を兼ね備えた技術者を育成しています。学校の教育方針として、地域社会や国際舞台で活躍できる人材の育成も重要視されています。
未来への貢献
このように、KDDIとの連携により、「鳥羽丸」は災害時の支援活動に重要な役割を果たすことが期待されています。今後も鳥羽商船高専は、地域社会へのサービスの提供とともに、全国的な災害対策の強化に貢献していくことでしょう。これからの取り組みに注目が集まります。