仙台で誕生したリユースカップ「JSCタンブラー」
宮城県仙台市で新しいリユースカップが開発されました。その名も「JSCタンブラー」。これは、仙台市内の家庭から集めたプラスチック資源と、定禅寺通に生育するケヤキの剪定枝を使用した革新的な製品です。アサヒユウアス株式会社と一般社団法人定禅寺通エリアマネジメントがタッグを組み、環境に優しい取り組みを行いました。
独自の素材とデザイン
「JSCタンブラー」は、剪定枝が51%、家庭から集めたプラスチック資源が49%含まれています。デザインは、美しいケヤキの緑をイメージしたモスグリーンで、前面には「Jozenji Street Circularプロジェクト」のロゴがあしらわれています。このタンブラーは、定禅寺通エリアで行われるイベントで活用される予定です。
ここで使用されるプラスチック資源は主にポリプロピレンとポリエチレンですが、混入する異素材の影響で品質にはばらつきがあります。これまで、こうしたリサイクル資源は業務用の物流パレットなどに使用されてきましたが、今後は一般消費者向けの製品として新しい活用方法が見出されました。
資源循環の“見える化”が目指す未来
アサヒユウアスは「森のタンブラー」の成形技術を活かし、安定した品質での製品化を実現しました。このプロジェクトにより、裁断されたケヤキの枝の焼却を削減し、地域の環境保護にも寄与します。また、定禅寺通エリアの発展へとつながる取り組みでもあります。これは、2022年に策定された「定禅寺通エリアまちづくりビジョン2030」に基づき、官民連携によって行われています。
サステナブルな未来を見据えて
アサヒユウアスは、2019年から開始した「森のタンブラー」プロジェクトにより、使い捨ての消費行動を見直す取り組みを行っています。来年には、栃木県さくら市で伐採されたソメイヨシノの老木を使用した製品や、福岡ソフトバンクホークスの選手が使用した折れたバットから作られたタンブラーも発表される予定です。これらの取り組みにより、サステナブルな資源利用を推進しています。
さらに、アサヒユウアスは新たに立ち上がった「plaloopプロジェクト」を通じて、プラスチック資源の有効活用にも取り組み、持続可能な商品サービスの開発を目指しています。地域の自治体や企業との連携を通じて、社会課題の解決を進める姿勢も顕著です。
結論
「JSCタンブラー」は仙台の地域資源を最大限に活用した象徴的な製品と言えるでしょう。このプロジェクトに参加することで、地域の住民が環境保護への意識を高めながら、自身の生活スタイルにも持続可能性を取り入れていける機会が広がります。環境施策を具体化し、次世代に繋がる取り組みとして、今後の成果が期待されます。