観音寺市、生成AI導入
2024-06-27 02:21:50

観音寺市役所、市民向けLINEチャットボットに生成AI「GaiXer」導入!業務効率化も目指す

香川県観音寺市は、株式会社FIXERが開発・提供するエンタープライズ向け生成型AIサービス「GaiXer」を活用した市民向けの公式LINEチャットボットの運用を、2024年7月1日より開始しました。

観音寺市は、2023年度に複数の生成AIサービスを比較検討し、GaiXerを公式LINEに連携することを決定しました。GaiXerの独自データの学習やプロンプト作成の利便性を高く評価したことが導入の決め手となりました。

2024年6月中旬まで、公式LINE上でマイナンバーカード、保険、年金、税金、健康、子育て、ごみ・リサイクルに関する問い合わせにGaiXerで回答し、生成AIの回答精度向上に向けた検証を重ねました。

今回のGaiXerと公式LINEの連携により、市民からの問い合わせに時間や曜日を問わず対応できるようになり、市民サービスの向上を目指しています。

さらに、観音寺市はGaiXerを活用した庁内業務効率化に向けた検証も並行して実施しています。

観音寺市は、GaiXerの高いセキュリティ機能や柔軟な学習機能、最新のWebサイト情報に基づく回答作成能力などを高く評価しており、業務効率化を図りながら、庁内における生成AIの浸透を目指しています。

一方、株式会社FIXERはクラウド黎明期に創業した企業で、Microsoft Azureのサービス開始時からエンタープライズシステムのクラウド化を支援してきました。近年、政府の「クラウド・バイ・デフォルト原則」により、エンタープライズシステムのクラウド環境への移行ニーズが高まっている中、FIXERはクラウドネイティブなテクノロジーで日本のDXを加速させることをミッションとしています。

GaiXerは、ChatGPTなどの生成AI技術を活用した行政・企業向けサービスです。日々進化する大規模言語モデル(LLM)をメニューから選択して実行し、結果を比較することで最適なモデルを選択できます。Azure OpenAI Serviceを基盤に開発されており、データ保護機能、アクセス制御機能など、セキュリティにも配慮した設計となっています。

GaiXerは、業種別のテンプレートを活用したプロンプト作成支援、ファイル、Webサイト、社内マニュアルの学習に基づく高品質な回答生成、対話形式でプロンプトが生成できるテンプレート機能など、さまざまな機能を提供しています。これにより、利用初日から高い生成品質を得ることができ、カスタマーサポート支援や文書作成業務の効率化など、さまざまな分野での活用を可能としています。
観音寺市が生成AI「GaiXer」を市民向け公式LINEチャットボットに導入したことは、地方自治体のデジタル化推進において大きな一歩と言えるでしょう。

生成AIは、行政サービスの効率化や質の向上に大きく貢献する可能性を秘めています。特に、市民からの問い合わせ対応は、従来、職員の負担が大きかった業務です。GaiXerのような生成AIを活用することで、職員の業務負担を軽減し、より質の高いサービス提供が可能になります。

また、GaiXerは庁内業務効率化にも活用できることから、行政のデジタル化をさらに加速させることが期待されます。

しかし、生成AI導入には、倫理的な課題やセキュリティ対策など、克服すべき課題も存在します。

生成AIが生成した情報の正確性や信頼性を担保するためには、適切なデータの学習や検証が不可欠です。また、個人情報保護や機密情報の漏洩防止対策も重要となります。

さらに、生成AIはあくまでもツールであり、人間の判断や責任を代替するものではありません。生成AIを活用する際には、倫理的な観点からの検討や、人材育成など、適切な運用体制の構築が求められます。

観音寺市は、今回のGaiXer導入を通じて、生成AI活用のメリットと課題を認識し、安全かつ効果的な運用体制を構築していくことが重要となります。

今回の取り組みが、他の地方自治体における生成AI導入の促進に繋がることを期待しています。

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