劇症型溶連菌感染症の現状
2024-07-11 16:02:46

劇症型溶連菌感染症が急増!レセプトデータで分析した現状と今後の課題

劇症型溶連菌感染症、ここ数年で増加傾向



近年、ニュースなどで頻繁に耳にするようになった「劇症型溶連菌感染症」。この感染症は、一般的な溶連菌がまれに引き起こす重篤な感染症であり、発症から短時間で命に関わる事態に発展する可能性があります。

医療ビッグデータの専門企業である日本システム技術株式会社は、自社のレセプトデータを用いて、劇症型溶連菌感染症の現状を分析しました。その結果、ここ数年で劇症型溶連菌感染症の患者数が大幅に増加していることが明らかになりました。

レセプトデータで見た劇症型溶連菌感染症の現状



同社は、2017年1月から2024年3月までのレセプトデータから、劇症型溶連菌感染症の患者数を抽出し、年別の推移を分析しました。

その結果、2019年から2023年にかけて、溶連菌患者数は増加傾向にあり、2023年にはコロナ禍前の水準を回復しました。さらに、溶連菌患者数に対する劇症型溶連菌感染症患者の割合は、過去5年間で変動があるものの、およそ3%を維持しています。これは、溶連菌患者数の増加が、そのまま劇症型溶連菌感染症患者の増加にも繋がっていることを示唆しています。

特に、2024年1月から3月までの3ヶ月間の劇症型溶連菌感染症患者数は、2023年1月から6月までの6ヶ月間の患者数の2倍以上に達しています。この急増は、国立感染症研究所の発表とも一致しており、2024年の劇症型溶連菌感染症の増加は、過去に類を見ない規模であると考えられます。

劇症型溶連菌感染症を防ぐために



劇症型溶連菌感染症は、他の感染症と同様に、手洗いなどの衛生管理、飛沫感染防止、そして傷口の清潔保持が重要です。

近年、劇症型溶連菌感染症の増加が目立つことから、改めて予防対策の徹底が求められます。特に、小さなお子様や高齢者は、免疫力が弱いため、注意が必要です。

日本システム技術株式会社では、今後も医療ビッグデータを活用し、劇症型溶連菌感染症の患者数の推移や特徴を分析していくとしています。同社の調査結果が、医療現場や社会全体で劇症型溶連菌感染症に対する理解を深め、予防対策の強化に役立つことが期待されます。


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