300年ぶりの能《鼓の瀧》
2022-09-20 10:00:02
幻の能《鼓の瀧》が300年ぶりに三田で上演される!その魅力とは
300年ぶりの再演!神戸三田の幻の能《鼓の瀧》
令和4年11月22日、兵庫県三田市の郷の音ホールにて、室町時代に作られた幻の能《鼓の瀧》が約300年ぶりに上演されます。この作品は、有馬郡に位置する鼓ヶ滝を舞台にしたもので、伝説的な能楽師・世阿弥の芸談にも記されていますが、戦国時代以降は上演が途絶えていました。
江戸時代には数回の上演記録があるものの、その後再び消えてしまい、今日に至ります。今回は、能楽の研究者や能楽師たちが集結し、長い間待たれていたこの貴重な再演を実現させることができました。
公演の詳細とその魅力
公演は午後1時30分に開演され、チケットはS席6,000円、A席5,000円、B席3,000円と、手頃な価格設定がされています。また、オンライン配信チケットも3,500円で購入でき、現地に行けなくてもこの貴重な体験を楽しむことができます。
同日、上方講談師・旭堂南龍氏による講談《西行鼓ヶ滝》が上演され、能楽だけでなく地域の伝統文化への理解を深める絶好の機会となるでしょう。また、江戸時代末期に三田藩の祝賀演目として上演された仕舞も特別に披露され、古の時代を舞台にした能楽の素晴らしさを体感できる場となります。
さらに、《鼓の瀧》のあらすじは、鼓の山に迷い込んだ臣下が土地の樵(木こり)と和歌を交わしながら夜桜を愛でる様子が描かれています。その樵は実は神の化身で、月明かりに照らされた美しい桜を見上げながら、臣下をもてなし、喜びを分かち合います。こうした幻想的な世界観や情感豊かな舞台は、多くの観客を魅了することでしょう。
事前講座のご案内
さらに、能楽や《鼓の瀧》についてより深く理解するための事前講座も実施されます。10月9日と29日の二回に分けて、能楽師の山中雅志氏や研究者の朝原広基氏が講師を務め、興味を持つ方々に能楽の魅力を丁寧に解説します。
公演への参加を通じて、能楽を身近に感じるとともに、自らの地域の文化や歴史への理解も深まることでしょう。千年以上続く能楽の伝統が現代に生き続ける姿を見届け、この貴重な機会を逃さないでください。
まとめ
上演される能楽《鼓の瀧》は、三田市と深い関わりを持つ作品であり、観客にとっては特別な体験となります。この公演はただのエンターテイメントにとどまらず、地域の文化的背景や歴史を再認識する素晴らしいトリガーとなるでしょう。本公演をぜひご堪能ください!
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能楽と郷土を知る会
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