日立製作所がAIを活用して自律型人材育成に挑む
日立製作所は、人的資本を最大化し、自律的に成長する人材の育成を目指し、タレントサクセスサービス「BOOST」のテスト導入を行った。このサービスは、認知行動療法に基づくAIツールと、プロのコーチによる伴走型の支援を組み合わせたもので、社員のパフォーマンスを最大化することを目的としている。
「BOOST」とは何か?
「BOOST」は、東京を拠点とするBoost Health株式会社が提供するサービスだ。約80名の社員を対象に、この新しい人材育成モデルの実装を進めている。実施されるプログラムでは、参加者は日々の業務におけるストレスや課題をAIとの対話を通じて整理し、具体的な対策を考え、実践することで、自身の成長を促進することが求められる。これにより、社員一人ひとりが持つポテンシャルを最大化し、ひいてはチーム全体の成果へと結び付ける狙いである。
背景と目的
日立製作所は、ビジネスの変化が激しい現代において「自律的に成長し続ける人材」の確保が重要であると認識している。これまでの研修プログラムやマニュアル整備は多くの社員の成長を支援してきたが、より効果的なアプローチが求められていた。
特に、研修は効率的だが一方的で個人の状況には合わず、個別対応は質にばらつきが出るという問題が浮き彫りになっていた。日立製作所は「質の高い支援を標準化し、個々の状況に合わせる」という二つの課題を解決すべく、「BOOST」を導入を決定した。
BOOSTの2つのアプローチ
BOOSTのユニークな部分は、AIツールと専門コーチの組み合わせにある。まず、認知行動療法に基づいたAIツールが、再現性の高い支援を提供する。AIは、会話を通じて社員が抱える問題の整理を手伝い、科学的なアプローチで具体的な対策を見つけ出す。
そして、専門コーチによる1on1のサポートによって、各社員の個別の状況に寄り添う。この2つの要素が組み合わさることで、質の高い支援が、個別のニーズに応じた形で提供される。
期待される成果
この新しいモデルの導入によって、社員のエンゲージメントの向上やメンタル不調の予防が期待される。また、自律的に成長できる人材の増加は、組織の魅力を高めると同時に、社会課題の解決にもつながると考えられており、大きな期待が寄せられている。
日立製作所の担当者たちは、BOOSTの導入により、社員一人ひとりがどのようなポジティブな変化を遂げるのかを楽しみにしている。更に、この取り組みが人的資本経営の新しいモデルケースとなることが期待されている。
BOOSTのビジョン
Boost HealthのCEO、芳賀彩花氏は、「企業で働く一人ひとりがパフォーマンスを発揮することで、組織全体の成果につながる状態を実現するのが目標である」と語った。彼女は、個人の成長が組織の成長につながる循環を築くことの重要性を強調し、「AIとコーチを融合させたBOOSTのアプローチがこの課題解決に寄与することを期待しています」と述べた。
まとめ
このように、日立製作所のタレントサクセスサービス「BOOST」は、AIと専門家のコーチによって、人材育成に新たな風をもたらすことが期待されている。変化の厳しいビジネス環境において、自律型人材の育成はますます重要なテーマとなっており、BOOSTはその解決策を提供する一つの手段と言えるだろう。