朝日新聞と立命館アジア太平洋大学の新たな挑戦
2023年、朝日新聞と立命館アジア太平洋大学(APU)は、留学生と子どもたちを結びつけるオンライン学習プログラム「KIDEA」を通じて新たな連携協定を結びました。この取り組みは、国際学生と子どもたちの交流や多文化理解を促進することを目的としています。
KIDEAとは?
KIDEAは、オンライン会議システムを利用して、子どもたちが講師役となる国際学生と楽しく交流しながら、その国の文化を学ぶプログラムです。主に英語で行われ、入試や検定試験対策ではなく、コミュニケーション能力や多文化への関心を育てることが重視されています。この事業は、朝日新聞社内の新事業創出コンテスト「STARTUP!」を契機に始まり、現在では約100人の子どもたちを対象に先行実施され、事業化に向けた検証が進められています。
連携の内容と具体的な取り組み
朝日新聞とAPUは、以下のような具体的な取り組みを進めていく予定です。まず、APUの起業部が正課外教育プログラムをKIDEAに提供し、朝日新聞はこのプログラムの実施機会をAPUに提供します。また、APU在籍の国際学生にはKIDEAを紹介し、子どもたちとのマッチングを推進する役割を果たします。 さらに、教材やカリキュラムの共同研究を進め、サービスの質向上を図ります。
また、KIDEAに関連するイベントの企画や運営も共同で行い、その他必要に応じて協力を進めていく予定です。
実施されたオンライン交流
これまでのオンライン交流においては、空手やバナナプリン作り、電車トーク、お絵描き、ダンスなど、様々な分野で活動が展開されてきました。ベトナムやインド、フィジー、アフガニスタン出身の留学生がそれぞれの得意分野を生かし、子どもたちと楽しく交流を進めています。特に、国際学生との直接的な接触を通じて、子どもたちの国際感覚を養う機会が増えています。この交流の様子は、
こちらの動画でご覧いただけます。
教育の未来を照らす取り組み
立命館アジア太平洋大学の入口治明学長は、「この取り組みは、探求力や自分の頭で考える力を育む重要なステップであり、学ぶことの楽しさを子どもたちに伝える良い機会です」と述べています。一方、朝日新聞社メディアラボ室長の穂積貴弘氏は、ポストコロナの現代において、国際理解を深めるこのプログラムには大きな可能性があると考えています。
朝日新聞とAPUの連携によって生まれるKIDEAは、未来を担う子どもたちに国際感覚をもたらす重要な一歩になることでしょう。このような新たな試みが、多文化共生の社会の実現に貢献することを期待しています。