盛岡市が手がける新しい成長戦略
岩手県の県庁所在地である盛岡市は、農業においても重要な役割を果たしています。農業生産額は県内で第2位、東北では第5位と、その規模は決して小さくありません。しかし、急速な農家の減少と後継者不足、高齢化が問題となり、これが農業全体の衰退を招いています。その結果、鳥獣被害など生活環境の悪化も引き起こされています。これからの農業を持続的に発展させるためには、生産と消費の両面からの取り組みが必要です。
その一環として、盛岡市は令和6年度末に策定した「第2期もりおかの食と農バリューアップ推進戦略」を立ち上げました。この戦略は、農畜産物の高付加価値化と需要拡大を目指すもので、地域の生産者、事業者、消費者が連携しながら「美食王国もりおか」を実現しようとしています。
農業と産業の共創を目指して
令和7年度から始まった「美食王国もりおかイノベーション事業補助金」によって、盛岡市の豊かな農畜産物を活用し、新商品の開発や販路拡大を進める企業が対象となります。これにより、盛岡の農産物の利用拡大とその産地としての認知度向上を図ることが目的です。
その中でも特に注目を集めているのが、株式会社ベアレン醸造所の新商品「ベアレン Our Hour 盛岡りんごドライシードル」です。この商品は盛岡りんごを100%使用しており、2024年2月2日に市場へ投入されます。シードル市場の拡大を背景に、盛岡りんごの魅力を広めることを狙っています。
地元の素材を生かした高付加価値商品
ベアレン醸造所は、岩手県内でのシードル生産の先駆者であり、10年以上の経験を持つ職人たちが丁寧に仕込んでいます。地元の農家から取り寄せた完熟の盛岡りんごを使用し、その特性を最大限に引き出した微発泡のワインに仕上げています。今回は、特に寒暖差が大きい内陸気候の特性を生かしたりんごの美味しさに焦点が当てられており、収穫のタイミングを見計らうことで甘さと酸味のバランスが一層際立っています。
新商品としてリリースされるシードルは鮮やかな風味を持ち、地域ブランドを高めたり、さらなる消費拡大に寄与することが期待されています。また、販売は盛岡市の北山工場直売所やネットショップ、県内各地のスーパー、市場などで行われ、7500本限定とのことです。
盛岡市の農業の未来を切り開く支援事業
盛岡市では、他にもさまざまな支援事業が行われています。例えば、有限会社秀吉によるお土産品開発や、株式会社タルトタタンによる盛岡産米粉の新ブランド立ち上げなど、地域農畜産物の多様な活用を目指した取り組みが進行中です。
こうした地域密着型の農業振興策は、単に農産物を消費するだけではなく、地域経済全体の活性化にも寄与しています。盛岡市では、農業と他業種との連携を深めながら、未来を見据えた挑戦を続けていく所存です。
お問い合わせ先
盛岡市農林部農政課食と農の連携推進室
TEL:019-626-2270
今後の盛岡市の進展が楽しみであり、地域の魅力が全国に広まることを期待しています。