マインディアとエム・データ、業務提携によるデータ連携の世界
オンラインでの消費行動の変化を受け、株式会社マインディア(以下マインディア)と株式会社エム・データ(以下エム・データ)が業務提携を結びました。マインディアは消費者のEC購買データやオンライン行動データを保有しており、エム・データはテレビ番組の内容をテキスト化した「TVメタデータ」を提供しています。今回の協力により、両社はテレビの放送内容とオンライン消費活動との関係を解析する新しいソリューションを展開することが可能となります。
業務提携の背景
近年、日本のEC市場は成長を続け、2023年度にはBtoC-ECだけで25兆円に迫る規模となりました。この背景には、オンライン広告からテレビ広告へのシフトが挙げられます。特にEC専業の企業などは、景品表示法やリターゲティング広告の規制を受け、テレビでの露出を増やす傾向にあります。このような中で、TV-CMやテレビ番組で紹介される商品を視聴した後に、ECサイトで購買に至る消費者が増えています。
今までこの相関関係は明確にされておらず、両社の提携により、このギャップを埋めるためのデータ提供が行われることになります。広告会社や調査会社、商品のメーカーなどに対し、より正確なデータをもとに意思決定をサポートすることが狙いです。
提供されるソリューション
マインディアとエム・データの提携によって、以下の分析がクライアントに提供されます:
- - テレビ番組やTV-CMがオンライン購買行動に与える影響の分析
- - 効果的なテレビCMや番組内容の特定
- - テレビ露出を最大限に活かすための戦略策定
- - ECサイト誘導を考慮したクリエイティブ設計
これらのソリューションは、業界内での競争力を高めるために活用され、成功パターンの把握に貢献することでしょう。
実際のデータ統合による分析事例
具体的な分析の方法としては、エム・データの「TVメタデータ」とマインディアのオンライン購買データを統合し、特定の商品のテレビ露出とその後のECサイト上の売上を関連付けて分析します。例えば、デリバリー業態のピザ会社3社に関するデータを用いて、番組露出状況とオンライン注文の単価を比較することで、具体的な相関関係を視覚化することができます。こうした分析は、複雑なデータを基に効果的なマーケティング施策を立案する上で非常に有用です。
また、エム・データは番組に起用されたタレントに関する詳細な情報も保持しており、その情報とオンライン購買データを組み合わせることで、視聴者の購買行動との相関を見つけ出すことが可能です。特定のタレントが紹介した商品が消費者の購買に与える影響を明らかにし、マーケティング活動に対する新しい視点を提供します。
まとめ
今回の業務提携により、マインディアとエム・データは広告業界において新たな価値を生み出すことを目指しています。オンライン購買・行動データとテレビメタデータの融合が、マーケティング手法に革命をもたらす可能性を秘めており、今後どのように発展するか非常に楽しみです。両社の今後の活動に注目が集まります。