2024年12月17日から2025年1月13日まで、国立科学博物館にて「小惑星からのサンプルリターン-「はやぶさ」と「はやぶさ2」、そして「MMX」へ-」という特別展が開催されます。この展示では、世界初となる3つの小惑星(イトカワ、リュウグウ、ベヌー)のサンプルが同時に一般公開されることが話題となっています。展示の背景には、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の協力が重視されています。
国立科学博物館では、2013年から小惑星イトカワのサンプルを常設展示しており、それに続いて今回は、はやぶさおよびはやぶさ2によって持ち帰られたリュウグウのサンプル、さらにはNASAのオシリス・レックスによるベヌーのサンプルも含まれています。このように、国際的な協力を経て収集されたサンプルが一堂に会する機会は非常に貴重です。
展示では、サンプルの科学分析から得られた成果にも焦点が当てられ、来場者はこれらの科学的知見について詳しい解説を受けることができます。また、次なるサンプルリターンミッション「MMX」(火星衛星探査計画)についても、科学的意義やミッションの概要が紹介される予定です。特に、次の探査対象となる火星の衛星に関する情報は、多くの宇宙ファンが注目することでしょう。
展示の会場は、国立科学博物館の地球館2階常設展示室。開館時間は午前9時から午後5時までで、入館は閉館の30分前まで可能です。また、入館料については一般・大学生が630円で、高校生以下および65歳以上の入館は無料ですので、家族連れの来館にも最適です。
本展示は、イトカワやリュウグウ、ベヌーといった小惑星からのサンプルを中心に、宇宙探査機の運用日誌や関連資料も多数展示されます。特に、「はやぶさ」の再突入カプセルや「はやぶさ2」の運用日誌、MMX探査機の模型など、実物に触れられる貴重な体験ができます。
本展の監修は、理工学研究部長の米田成一氏が担当しており、彼の専門は宇宙化学と隕石学です。彼の研究は、主に隕石中の微量元素存在度や同位体組成に基づいて原始太陽系の形成過程や環境を解析することに重点を置いています。米田氏の専門知識が反映された展示は、観る者に深い理解と感動を与えることが期待されています。
興味深い展覧会となること間違いなしのこのイベントは、宇宙探査の成果を体験したい方々にとって見逃せない機会です。ぜひ、家族や友人と一緒に足を運び、最前線の宇宙探査の成果を目撃してください。