エルピクセルの承継
2024-09-27 13:33:05

エルピクセル、ソニーのセルモーションイメージングシステムを承継し創薬支援を強化

エルピクセル株式会社が、ソニー株式会社からセルモーションイメージングシステム「SI8000」シリーズの細胞解析ソフトウェアを承継したことが発表されました。この新たなソフトウェアは「IMACEL SI8000」としてエルピクセルにより販売・保守され、研究機関や医療機関、製薬企業などにおいて画像解析AI技術の活用を通じて、創薬や再生医療の研究を支援します。

まず、承継の背景を詳しく見てみましょう。ソニーは2014年にSI8000シリーズを発売し、細胞の動きを非染色かつ非侵襲的に評価する独自の動き検出技術を開発しました。この技術は、国内外の研究機関や製薬企業によって創薬や再生医療の研究に活用されてきました。一方で、エルピクセルはライフサイエンス領域での画像解析AI技術に強みを持ち、創業以来、様々な研究機関や医療機関向けに彼らの技術を提供してきました。

今回、エルピクセルがSI8000シリーズの解析用ソフトウェアを承継することで、同社の研究支援の能力はさらに拡充されます。特に、細胞動態の解析に対する取り組みが進む中、SI8000シリーズは細胞の動きに特化した、精密で迅速な解析を可能にします。これにより、創薬や再生医療において重要な役割を果たすことが期待されています。

具体的には、SI8000シリーズのMotion Vector Prediction Method(MVP法)を活用することで、細胞の挙動を定量的に評価し、様々なパラメータを算出することができます。薬効薬理試験や疾病解明のための細胞分析において、iPS細胞やES細胞などの幹細胞が使用される場面が増えてきています。このようなニーズに対して、SI8000シリーズは特に有用とされており、動きの観点での細胞機能評価を可能にします。

エルピクセルは、今回の承継によって二つのモデルを新たに展開します。一つは「Cardioモデル」で、心筋細胞の収縮機能を評価するために特化しています。このモデルでは自動解析を通じて、心筋の収縮性に関連する詳細なパラメータを得ることができ、創薬の現場で重大な意味を持つ薬剤による影響などを検証することができます。

もう一つは「Researchモデル」で、がん細胞の動きや神経細胞の活動を評価するスタンダードなモデルです。このモデルは様々な研究分野に応用可能で、さらに染色手法との組み合わせが可能なため、特定の細胞内小器官の動きを評価することもできます。

なお、両モデルは研究用として設計されており、診断治療目的での使用はできません。エルピクセルはセクター特化型の画像解析AI技術により、創薬における効率性、品質、安全性の向上を模索し、ライフサイエンス領域の最前線で革新を続けています。公式サイトでは、IMACELブランドの詳細が紹介されていますので、興味のある方はぜひ訪れてみてください。


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会社情報

会社名
エルピクセル株式会社
住所
東京都東京都千代田区大手町1丁目6−1 大手町ビルヂング
電話番号
03-6259-1713

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